- 2016年10月26日 1:43 CAT :
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ニュースチョクホー 中編
今日から、少しだけ自分語りをしますよ~。
興味なかったら、読まなくて良いです。こんなもの、完全に自己満足のオナニーなんだから。
あぁ、オナニー人生。
さてさて。
この話をする前に、(と言うか、おっさんに出会う前に)それまでのオレの話を少し書いておく必要があるような気がする。
今の世の中は便利なもので、発達障害だの、アスペだのと社会不適合な子どもに対して、病名を付けてくれる。
そして、許してくれる。
けれども、オレが子どもの頃には、まだそんな言葉はほとんどなかったし、あっても、その言葉を知ってる人なんてほとんどいなかった。そんな時代。
オレは、上手くお友達が作れなかった。
今でこそ、仲良く遊んでくれてる腐れ縁のあいつやあいつも、中学生くらいまでのオレの事は多分本気で嫌いだったと思う。オレでも、あんな奴がいたら、近寄りたくない。
お友達の作り方が分からなかったオレは、嫌な事をして気を引く位しか方法が分からなかったので、とにかく暴力的だったし、言葉もきつかったような気がする。
ひとつの事に興味が出てくると極端にそれにしか興味が向かなくなるので、イマイチ会話も続かなかった。
独占欲と、羨望欲も異常に強かったと思う。
そんな感じだから、あんまり誰も寄ってこない。
しょうがないから、気を引く為にもっと人が嫌がる事をする。
嫌がる事の内容は、暴力とかセクハラまがいの事から、生きモノを殺しまくるような気持ち悪い事や、突然「間宮林蔵」を神として崇拝し出すような宗教的な事まで本当に多岐に渡ってたと思う。
あと、とにかく親とか家族に「友達がいない」と思われたくないと言う思いが異常に強かったな。
覚えてる事で、家に友達が遊びに来ない事で親に友達がいないことがばれるかもしれないと思ったある日のオレは、突如「月曜日は○○君」「火曜日は○○君」と言った「オレの家に来る友達リスト」なるものを制作し、親に、その1週間の友人訪問の話をした事があった。学校で、その友達たちにも突然「君は、月曜日うちに来て遊ぶ事になってるから来てね。」と日時指定で招集をかけた。もちろん、誰ひとり来なかったのは言うまでもない。
そんな素敵な日々を過ごして行くうちに、ある癖が付くようになった。
それは、通学(通園)途中、昨日の出来事、今日これから起きる出来事を全て、自分がカタルシスを感じる方向で妄想し続けると言う、まぁ、ありきたりと言えば、ありきたりな癖だった。
幼稚園の頃には、その妄想を含めた自分の好きな事だけをまとめた自作の手帳を作り、そして、嫌な事があった時には、その原因となった奴をその手帳の中で嫌な目に合わせてた。
それがマンガと言う形になったのが、小学1年生の頃。
マンガ堂で公開してる、人生初のマンガ「クィングウィングの冒険」だった。
ただ、この時オレには、何となく罪悪感のようなものがあり、幼稚園の頃手帳に書いてたような、妄想については、引き続き、通学途中に妄想するとして、漫画はそれ以外に自分の描きたいお話しを書く事にしてた。
少し時間が流れ、小学高学年になったころ、同じクラスの嫌われものの奴とつるむようになってた。そいつは名前を宮下君と言う名前なので一応「Mくん」としよう。
M君がいたとはいえ、相変わらず、2人してクラスで浮きまくってただけの話。
状況が改善したとは言い難かった。
自分だけがなぜこんな不遇になるんだと言う不満は、どんどんと高まってきていた。
そんな時に描き始めたお話しこそ、昨日出ていた「ニュースチョクホー」と言うマンガだったんだよ。
このマンガは、「クィングイングの冒険」とは全く違い、まず、主人公はオレ。名前もオレの名前。そして、家族、友人関係なども、現実と同じもの。
ただ、1話目で突如始まった謎の番組「ニュースチョクホー」のオープニング曲「おお牧場はみどり」の替え歌「おおニュースチョクホー」がテレビから流れ、それを聴いた家族はオレを残して全員死ぬ。
それどころか、たまたまそれを聴いた日本に住む人間のほとんどが死ぬ。
それ以降、世界はニュースチョクホーに支配され、死ななかった人間も、この「おおニュースチョクホー」を毎日毎日死ぬまで聴く事を強制され、それに反抗した人間は、超人的強さを持つニュース局長によって全員殺される。
基本的には、ギャグマンガなんだけど、多分、今で言う「ブラックユーモア」だと思う。
笑えるかどうかは知らないけど。
当時のオレはこの話をゲラゲラ笑いながら描いてた。
それはそれは、凄いペースで描いた。
夏休みとかになると、「半日刊」で描き続けた。・・・要するに、午前中に1話。昼から1話。の毎日2話新作を描き続けた。
中学生になり、それでも、ペースを落とすことなく、描き続けた。
併せて、中学生になると、「クィングウィングの冒険」のような、もう一つの妄想を再びマンガで描こうともし始めた。
「first End」、「G」、「ランナウェイデイズ」、「クワニータ」、「Marionette」などは、この時期に描いたマンガ。
ぶっちゃけ、オレの場合、未だにこの頃に描いたマンガのネタを使いまわしてる。
20歳以降に考えた長編の話は・・・多分無いと思う。
何せ、この頃オレは、現実世界には一切存在せず、1日中妄想の世界に入り浸ってたわけで、ホントに、日常のある事をただ書き連ねるだけど、マンガのネタなんて、無限に作れた。
初めて作曲した曲も、人前に出したと言う意味では、バンドを始めて組んだ時に作った「昇華」と言う曲ってことにしてるけど、実は、それ以前に作った曲があったりする。
それは、「First End」の1巻の巻末におまけとして楽譜が載ってる曲。「マイウェイ」と言う曲で、オレ以外に誰も存在すら知らない曲。歌詞の内容は、自分の生き方を全力で肯定するだけ。それをマイウェイと言う言葉を連呼して、賛美するだけ。これがまた、メジャーコードで明るく作られているもんだから、宗教色が実に強い。多分、一生表に出す事はないだろう曲。
ついでに、初めて小説を書いたのもこの頃。「ヘルハウス」と言う物語で、幸せに暮らしていた2人の男女が、キチガイの隣人によってじわじわと殺されていくだけの話。これも、多分一生表に出す事はないだろう話。
こうして、順調に誰にも見せず、誰からも意見を貰わず、陰々滅滅とした物語を音楽であったり、マンガであったり、小説であったりと形を色々変えながら、作られていった。
まさに、「ヘンリー・ダーガー」一直線だった。
中学3年生の時の事。
この「ヘンリー・ダーガー」一直線だったオレの前に、一人のあごの長いおっさんが現れたんだよ。
・・・と言う所で次回へ続く。
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