2023年9月26日 12:12 CAT :
       

過去の自分を見つめ直すと言う名の水増しシリーズ第1段「青い月の夜~その2」

【前回までのあらすじ】

と言う事で、10年前に書いた記事「青い月の夜」の続きでございます。

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ある日、卓球部で部活の部長をしてたやつ。

ここではT君としよう。

「ひとときの暗がり」に出てくる「シータ」のギタリスト啓司のモデルになったやつでもある。

そのT君が、「今年で中学卒業だし、文化祭でバンドをやらないか?」と誘ってきた。

それは、オレを。と言うよりは、部活の全員に対してだったように記憶してる。

ただ、卓球部。と言えば、そのステレオタイプ通り、引っ込み思案で根暗なヤツばっかりだったので、そんな話に乗るヤツなんて居なかった。

自分の事を天才だと信じて疑わないオレ以外には。

幼少期にピアノを習っていたこともあり、音楽の知識が多少あったオレは(と言っても、楽譜の読み書きが多少できる位の門だったけど)この話に乗っかっていく。

ただ、乗っかったのは良いんだけども、2人ではどうしようもない。

かと言って、友達も居ないオレと卓球部でほぼ全ての交友関係が終了するT君に外から人を呼んでくると言った事は不可能。

取り合えず、唯一オレが声をかけることが出来そうなやつとして、前述のH君に声をかけてみることにした。

登校拒否してるヤツを文化祭のステージに上げようと言う実に鬼畜の様な提案だったけど、「まぁあいつなら、オレの言う事を拒否できないだろう」と言う打算的な考えがあった。

どうしようもなく最低な発想。ホントに、当時のオレを殴りたい・・・

そして、実際にH君にこの話を持ちかけた。

チョッと脅しも入りながら。(やらないんなら、分かってるよな。もう、家に来てやらね~ぞ的な。)

この脅しが功を奏したのか、半ば無理やりH君はバンドに加入する事を決める。

3人いれば、なんとかなるか。と言う事で、3人で、パート決めと、演奏する内容の相談を始める。

卓球部のクセに目立ちたがり屋のT君は「ギター」を、オレはピアノを習ってたので「キーボード」を、消去法でH君はベースをする事になった。

そして、次に内容を決める。

目立ちたがり屋のT君は、今売れてるバンドのコピー。

人の真似をすることがとにかく嫌いだったオレは、オリジナル曲を。

引きこもりでクソオタクなH君は、好きなゲームの主題歌のコピーを。

選曲作業は平行線をたどった。

取り合えず調和の為にある程度妥協できる(一番人間が出来てた)T君が真っ先に折れた。

オレとh君は絶対に譲らなかったので、オリジナル曲1曲とH君のやりたかった曲をやると言う事で何とか選曲は決まる。

ちなみにその曲は、「テイルズ オブ デスティニー」の「夢であるように」。

DEENさんの曲ですよね。

コピー曲をすると言う事自体への抵抗はあったけれども、オレも当時この「テイルズ オブ デスティニー」は結構はまってたので、そこまで拒否する気はなかった。

「夢であるように」名曲だし。オレも好きだったし。

実際に、動き始めたように見えた矢先・・・またしても問題が勃発した。

ベースのはずのH君が、自分のこずかいと親の金を使ってギターを買って来たのだ。

消去法で、「じゃあ、お前ベースな」となってたけど、本人は本当はギターがやりたく、T君がギターを手に入れる前にギターを買ってしまえば、あいつはベースをするしかなくなるだろう。

と言う、まぁ、コミュ障引きこもり登校拒否中学生なら、納得の思考の流れがそこには存在していた。

至極迷惑な話。

ただ、T君もここはさすがに譲らなかった。

音楽の事もバンドの事も何にも知らない中坊にとって、ベースなんて詰まんない地味な楽器に見えてたんだろう。

今ならむしろベースの方を取り合いしそうなものなのに。

まぁ何しか、そのためにまだ、一度も音合わせすらしてないのに、いきなりバンドは解散の危機に陥ってしまった。

で、どうしたかと言うと・・・

結構長くなってしまったので、今日はここまでだ!

次回を待て!

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