- 2008年10月6日 0:16 CAT :
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千鶴子の殺意を汲み取る
秋の夜長は映画日和だ。
何を見よう。
やっぱり今激アツ超話題のコレだな。
周りの評価が「ただ不快になるだけ」「途中までは笑えるけど、だんだん殺したくなってくる」等など・・・そんな素敵な話を聞いたら見ずにはいられなかった。
(何で今更この映画がねたになってるのかについては、今回は割愛。)
内容的には大体知ってた。古今東西のお涙頂戴の不幸ストーリーを取り合えずごった煮にした作品。
で、ぱくりのるつぼ。
レイプ、いじめ、妊娠、流産、恋人の死などは、数年前にハマった「冬の輪舞」とまったく同じ過程を踏んでる訳で、そう言う意味では、実は楽しめるかもしれないと思ってたのに・・・
「冬の輪舞」の方もベタベタのドロドロの不幸オンパレードだったけど、オレは何だか感動した。
だから、きっと何だかんだでこの話だって、チョッと感動するでもすればと思ってたのに・・・
30分見れなかった。
元々まともな高校生活を送った記憶もないし、それでなくとも今の高校生の生活なんか知らない。
きっと嫌なヤツだと思った男が花を植えて根腐れするほど肥料やってるのを見れば好きになるんだろう。
初めて彼の部屋に行った瞬間にセックスするんだろう。
授業サボって図書室でセックスするんだろう。
レイプされた後でも余裕でセックスしまくるんだろう。
「汚い女」といじめられた事から彼氏が助けてくれたら感極まってセックスするんだろう。
別れた瞬間には次の相手と付き合うんだろう。
やけになったら乱交もするし、シンナーパーティーもするんだろう。
自分たち以外は基本的にどうでもいいんだろう。
病人であろうともセックスするんだろう。
内容はもういいや。
知識不足だの、有り得ない設定だの、パクリばっかりだの、ベタベタだの・・・
全てどうでもいい。
取り合えず、不快で見てられない。
何と言うか、心の底から気分が悪くなる。
胸の辺りがチクチクしてきてイライラしてくる。
萌えアニ見てるより、ハロプロの歌聴いてるより、ロッキンホースバレリーナの町子ちゃんを愛でてるより我慢できなかった。
先日嫁と見た「乱歩地獄」における愛の描写には、現実感が全く無いながらも、人間として実際に「有り得る」だろう狂気・恐怖が表現されていた。
荒唐無稽な現状をココまでリアリティ迫って描くことが出来ると言うのは単に作者の力量だと思う。
マァ、比べるのが悪いと言われればそれまでだけれども・・・
にしたって、コレは無いだろ。
取り合えず、作者は頭悪いんだろうなぁ~。
で、こんな社会に取り上げられるなんて思わないで、気楽に適当に書いたんだろうなぁ~。
今回の問題は、この話を書いた作者じゃなくて、コレを取り上げて祭り上げようとしたマスコミ諸氏にあると思う。
誰だって、高校生自分の思春期には、こう言う他人を不快にさせるような妄想を抱くもんだって。
そう考えると実は、批判されて叩かれて、一番かわいそうなのは、作者なのかも知れないな・・・
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