- 2017年10月18日 16:18 CAT :
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blood and bonesが正しいのか良く分からない
今月も引き続き、amazonプライムさんで映画を見倒しております。
先月は、園子温監督の作品をたくさん見たので、今月は中島哲也監督の作品を・・・中島監督の作品はどれも面白い。何度も見返したくなる中毒性もあるし、見れば見るほど新しい発見もある。ただ、強烈な何かがある・・・と言う類ではないので、そう言う意味では、垂れ流してみてしまう印象がちょっぴりあったりなかったり・・・まぁ、単純に好みの問題なのかも知れないけれども。
ホント面白いんだけどね。
と、そんな中、今月もなかなか強烈に印象に残る映画を先日見た。
それがこちら・・・(↓)
血と骨。
結局、エログロバイオレンス映画じゃねえか!!と言われれば、それは否定しないです。ついでに、この金俊平も実在の人物らしいので、ノンフィクション臭のするものと言う言い方も否定しないです。
この映画のテーマは、親子の絆、男女の絆とかそんなところだと思う。それのマイナスの方の意味で。
あとは、戦後の朝鮮人長屋が舞台だった事もあって、歴史的な側面もある程度あるだろうか。
歴史的に見ても、たぶん、そんな違和感のない描写だったんだろう。
戦後、ひと旗あげる為に日本に渡って来た朝鮮人が、生活していくと言う・・・描写。これ自体が、今の韓国から見ると、嘘の歴史らしいのでね。それどころか、日本に渡って来た朝鮮人が、仕事をしてお金を儲けているなんて、今の韓国人の方々には信じられないのかも知れない。実際のお隣の国の教育状況は知らんけど・・・洗脳って怖いですよね。
そんな朝鮮長屋を暴力と金で闊歩した金俊平と言う男に焦点を当てた映画。
なんだけど、この映画を観ながら思った事は、チョッとそんな観点から外れる事だったりする。
この金俊平は、とにかく自分の納得のいかない事があるととにかく暴力をふるう。歯向かってきた奴も口答えした奴もひたすらボコボコにする。あと、やりたくなったらレイプまがいの事を平気でする。子どもがいようが、人が見てようが関係なくやる。性欲も尋常じゃなく旺盛なので、とにかく子どももたんまりいるけれども、子どもに対する愛情なんかも一欠けらもない。家族も親族も友人関係も全て自分の下僕でなければ気が済まない。そして、めっちゃ金にセコい。金儲けをしていながら、誰も金を渡さず、自分もとにかく金を使わない吝嗇家。
そんな男の生きざまを見ながら、思った。
この男は、何のために生きているんだろうか・・・?
オレもふと考えてた。「何のために生きているんだろうか」と言う疑問。
生物的に言えば、自分の遺伝子を残していくために生きている。と言えるかも知れない。けれども、その行為だって、たとえば、数億年と言う宇宙単位で見たとき大したことのない一瞬先には、星もろとも消え去ってしまう程度の無為なものだったりするわけで。
子どもが生まれた時、オレの人生はこの子どもの為にあったんだろうな。とか、良く分からない感情に捉われた。
それは、上記のような利己的な遺伝子に操作された感情じゃなくて、単純に「この子の為に頑張ろう」と思ったとか、そんな話。
最近では、それが少しだけ変わってきて、人が生きていく意味。と言う観点では無いかも知れないけれども、毎日を楽しむために生きているような気がしていたりする。
自分が楽しむためだけではなく、子どもや嫁(や、もっと言えば親とか親族とかまで範囲が及ぶかもしれないけれども)が楽しむために、今日を生きているんだ。と。
知り合いに一人、この金俊平のような人を知っている。
その人は、結婚して子どももいるし、ある程度友人もいるけれども、その誰一人に対しても興味を持たず、ただただ自分のことだけを考え、自分だけに愛情を向けて、自分のためだけに日々を生きている。
その結果、どんどん周りから人が離れていて、今ではうわごとのように「さびしいさびしい」と言いながら、孤独に日々をすごしている・・・らしい。
オレはいつも、この人を見ながら「何を思って生きてるんだろうか?」と不思議でしょうがなかった。
人のためになること。なんて言う感覚は持ち合わせてなくて、人の嫌がることでも自分が面白いことであれば、相手の気持ちを考えずにどんなことでも実行できる。
で、人が離れていったら、「こんなに不幸な自分」を言う。
何を楽しみに生きているのか。
この人のこれからを見るにつけて、まぁ、ばら色の老後はないだろうけど、願わくばオレの家族に何もちょっかいを出さないでほしい。
まぁ、同じような感じだよね。この金俊平も。
結局のところ、自分の事だけを考えて生き続けて、年老いて行き、誰も助けてくれなくなったとしても、それでも、今更何かを変えることなんて出来るはずもなく、同じ事を繰り返して、悲惨な最期を遂げる。
絶対に関わりたくない人種ではあるんだけれども、何となく、どんどん悲惨になっていく映画の後半においても、カタルシス的なものは一切感じなかった。
どちらかと言うと、見てられねえよ。な感じになった。
むしろ、前半のほうがエグイ描写は多いけど、それでも見てられた。
この映画について、果てさてどういう感情で見ていけばいいのか・・・正直途方にくれた。
「冷たい熱帯魚」のように、もう一度見たいとは思わない。どういう気持ちで見ればいいのか分からない。
ただ、強烈に心に沈み込んできた映画なのは間違いない。
そういう意味では、一度見れたのはとっても良かったと思う。
ただ、もう一度みたいかと言うと、もう見たくない。
これ・・・実在の人物なんだよな。
この男の人生と言うか、生き様が理解できないのは、オレが日本人で、国民性が違うからなんだろうか?
それすらも良く分からない。
良い映画だったのかすらも良く分からない。
ただただ、強烈な映画だったと言う話です。
最後グダグダになっちゃったな。
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