- 2023年4月9日 10:38 CAT :
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めくるめく世界は艶やかななまま記憶の片隅に ~後編
チョッと回復してきたので、後編サクッと書いてしまおう。
なんで、オレは、こんな苦しみながらブログ更新やってるんだ?よくわからなくなってきた。
これは何となく違う気がするんだけど、まぁ、何しか、一応書き始めたので、最後まで書いておきましょうかね。
さてさて。
そんなこんなで、30歳も超えていた。
家族を養っていくことに責任だけはしっかり背負ってるつもりだった。
体のボロボロ具合は全く回復していない。
どう考えても、ハローワークに通い詰めて、応募して、面接を受けて就職というステップを踏めるはずはない。
傷病手当もらえる期間も終了。貯金もない。
今月あと2,000円で家族4人食いつないでいけるのか?!みたいな状況だった。
と言う事で、少しでもお金を稼ぐために、家でできることはないかなと考え始めた。内職的な何かとか?かなと。
非常に良い感じに、ちょうどネット上で仕事をマッチングするサービスが色々充実し始めていたので、とりあえずクラウドワークスやらランサーズやら、その辺りに登録して、前職でやっていたデザインとかプラグラムとかのお仕事を探し始める。
あれだけボロボロになった前職での経験は非常に効果的だったらしく、初月から、前職のお給料分くらいの稼ぎにはなった。
もちろん、時代的なタイミングとか、運が良かったとかの部分もかなり大きいけれども、それでもクライアントさんから評価はオール5で、あっという間になんか「この人はいい人ですよ!」的な認定も貰えた。
本当にありがたかったですよ。
ネットでお仕事を取り始めて2か月目にたまたま電話がかかってきた。
前職の時にコンサルティングとして職場に来ていた人からで、オレが仕事を退職したことを聞いて、個人的に仕事を頼めないかという話だった。
ありがたいこと限りなかったので、もちろん即快諾させてもらった。
その次の月には、たまたま知り合いの紹介で、前職の時のライバル会社の人が独立して、外部デザイナーを探しているからやらないかと言うお話をもらった。
ありがたいこと限りなかったので、もちろん即快諾させてもらった。
その結果、ネット上のお仕事サービスに頼らなくても生活できるだけのお金をもらえるようになり、その辺りは2~3ヶ月くらいで卒業。晴れてフリーランスのデザイナーになる事ができた。
それから数年。
口コミなどを中心に気が付けば、一人では抱えきれないほどの依頼をもらえるようになっていた。
ついでに確定申告をするたびに、引くほど税金を取られるようになる。
で、その事を知り合いの社長さんに相談したら「個人事業でやってたら、そりゃあそうなるよ。そのために法人ってものがあるんだから」とアドバイスをもらう。
その年、たまたま別の知り合いの社長さんの娘さんが行政書士のお仕事をしていたので、相談して、法人化した。
「会社名はどうしますか?」と聞かれたとき、オレは迷いもなくひとつの名前を告げた。
もちろん、結婚前、嫁と二人で決めたあの名前。
学生時代に、先の見えないまま、2人で少しでも真っ暗な将来に光を照らそうと決めた名前。
その名前の会社が誕生したのは、結婚して10年目の出来事だった。
お陰様で、会社の方は何とか今年も1年続けることができた。
社員さんも増え取引先さんも増えて、今年から新しい事業を始めようとしている。
会社の方は、もうオレの手を離れて、自分の意志を持ってるかのように成長し始めている。
人生って何が起こるか分からない。
ただ、現実として、学生時代、周りの人にさんざん嘲笑された「夢みたいなこと」が、今実現している。
ずっとその辺の安っぽいミュージシャンの歌う「夢はいつかかなう」みたいな歌は反吐が出ると思ってたし、今も思ってる。
あんな事は本当に夢がたまたま叶った人の絵空事で、万人に当てはまるものではない。
そんなことはわかっている。
それでもオレは夢をもってしまった。
無理やり作った夢ではない。
小学生のころから、どこにも居場所がなかったおっさんが、自分の居場所を社会に作るために絶望しながら絞り出した、生きていくことに縋るためのカスのような夢。
そんな夢だから生きていくために捨てることができず、結果ずっと持ち続けていた。
捨てきれずに持ち続けた夢は、いつか叶うのかも知れない。
人生の出来事は全て持ち続けた夢が叶うための伏線で、いつかその伏線はすべて回収されて夢は叶うようになっている。
ただ途中でその夢を諦めたら、それまでの伏線が一度ゼロに戻ってしまう。
そういうシステムで世の中は出来ているのかもしれない。
諦めた回数が多ければ夢の叶わない人生になるんだろう。
オレの場合、この夢が叶うまでにかかった時間は多分20年以上。
逆に20年以上持ち続けることのできるくらいじゃないと、夢なんて叶うわけないんだろう。5年や10年で叶うわけない。
あと、最後に、これだけははっきり言いたい。
「会社務めもできない奴が自営なんかできるわけない」って当時の大人たちに散々言われたけど、現実は「会社務めできる奴に自営なんかできるわけない」だと思う。
実際に社長になって色んな社長さんと話をしていて確信した。
会社に勤めることと、自営をすることに必要な能力は全く別なんだよ。
長く同じ会社に勤めることはそんな凄い事だと評価されなくなってきている今の時代は本当に良い時代だと思う。オレにはあってるという意味で。
1970年代とかだったら、オレ確実に自殺してたよ。
絶対に。
時代に生き永らえさせてもらっている感満載で今日も生きていくデス。
時代と環境全てに感謝してもしきれない。
ありがたやありがたや。
という事で、主題ブレブレ(主に中編の時期のせいで)。
結局何が言いたかったのかもよくわからないお話はこれでいったん終わりにいたします。
さようなら。
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