- 2025年7月16日 12:12 CAT :
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ストロベリーソングオーケストラさんのアルバムレビューを全力でやってみるよ~その3「切り裂きジャップ」(1)
と言う事で、少し間が空いたけれども、あと1回、ストロベリーソングオーケストラのアルバムのレビューを書いていきますぜぃ。
前の「夜儿、あらわる!」の時の感想のurlを宮悪座長本人に送り付けると言う暴挙に出てしまった。
そして、(多分)読んで貰ってしまったので、何か恐れ多くて、と言うかビビりすぎて、もう感想書くの止めようかと思ったんだけど、すでに書いていた「血の濫觴」の方も更新してしまってるし、まさに「ええい!ままよ」な状態。
やるならここまでは書いておかねばならない。と言う事で、今回はこちら。
「切り裂きジャップ」
の話を書く前に、「二十一世紀狂闘旗手」について触れておく必要があると思う。
こちらの曲ですな。
記憶が若干曖昧な上に、筋肉少女帯以上にメンバーの出入りが激しいので、事実関係が前後していたら申し訳ない。
・・・みたいな前置きをしつつですな・・・
この曲が発表されるチョッと前くらいに、それまでストロベリーソングオーケストラの演奏陣を支えてきた人たちが相次いで脱退した。
鍵盤の高橋ヒデヲさん、その後入団した「鍍金のサーカス」を作曲した鍵盤の傷子さん、月影さん、朱音さんの2大ボーカル、ギターの森田鐵道さんと言った人たちが次々といなくなっていく。
アナウンスを見る度、オレも「コレはどうなっちゃうんだろう・・・」と言う一抹の不安を抱えずにはいられなかった。
この頃、宮悪座長がTwitter上で「書籍をブックオフに持っていったから資金力が違う!」みたいなことをつぶやいてたのを見た時には、活動止めないと言う強い意思表示だと勝手に受け取ってた記憶もある。
それでも、「スベテキエテナクナレ」「影孕む密葬、月は静寂」と連続でリリースされた2作品はやはり「切断の異學」や「月蝕のサーカス」と比べるとパワーダウン感が否めなかった。
ところが。
ところがである。
最強のボーカリスト灯さん、スーパーギタリスト犬拐さんが、宮悪座長、そしてずっとストロベリーソングオーケストラを支え続けてたキリヒラランセさんと合流する事で、奇跡とも言える大復活を遂げる。
確か、犬拐さん加入後初か、その次くらいの犯行現場に行った時、新しい団員として紹介された犬拐さんが投げたサイン付きピックは今も宝物入れの中で輝いております。
(↑)多分これ。
そんな布陣で作られたのが、言ってみれば復活の狼煙にもなりうる一曲、この「二十一世紀狂闘旗手」だったと思う。
この曲を聴いた時、正直「良い意味でストロベリーソングオーケストラはこの曲で終わるんだ」と感じた。
言ってみればこの曲は、活動自体が困難になりつつある低迷状態の中で、それでも何とか光を探して模索した中から生み出されたとんでもない大傑作だったんだよ。
アルバム1枚、一つの演劇を極限まで凝縮した途轍もない完成度の1曲。
余りにも凄すぎた。
「オレにはこれしか出来る事がありません。それが出来ないのであれば、もう駄目だと思い死ぬ事にしました。生まれてすみません。」
そんな絶望にも似た叫びがこの曲には詰め込まれている。
「さよならこの世界。わが身、わが夢殺しました。」と言うサビの部分なんて、もう涙なしでは聞けない。
要するに「二十一世紀狂闘旗手」は筋肉少女帯における「サーチライト」なんだよ。
「キラキラと輝くもの」と言うアルバム、そして、その中にある「サーチライト」を聴いた時、当時ほぼ全てファンは「筋肉少女帯は終わった」と思ったはず。
ただ、誰もが知る通り、それは終わりではなく、「ペテン」を発表、その後の長い活動停止を経て、筋肉少女帯は21世紀のサーチライトとして完全復活を果たした。
それと同じ。
細い枝に縄を括り付け、首でも吊ろうとしたのに、死ぬ事が出来なかった。
白塗りの郵便配達夫が連れてきたのは、更に強力な団員だったんだ。
結果的に、ストロベリーソングオーケストラは完全復活し、そして「血の濫觴」から始まった長い狂闘を今もなお続けている。
筋肉少女帯が21世紀のサーチライトなら、ストロベリーソングオーケストラは21世紀の旗揚げ役として、狂人集団の先頭にいる。
その象徴として、燦然と君臨する楽曲こそ、この「二十一世紀狂闘旗手」なんですよ。
ただひとつ気がかりなこともあった。
こんな究極の1曲を作ってしまったら、もうこの後どうしていくんだと言う不安。
そんな中、更に強力な団員を補充しつつ、少しづつ胎動が始まり、リリースされたシングル怨源の果てに誕生した作品こそ、この「切り裂きジャップ」と言う訳でございます。
前置きが長くなったな。
今日のところはここまでにして、次回から実際にその胎動の果てに生まれた問題児「切り裂きジャップ」について書き綴っていきましょうね。
と言う事で・・・
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