2021年3月7日 4:08 CAT :
       

絶対に選べないのに無理やり選んで人生で1番を決めるシリーズ「映画」

前回やってから気が付けば、半年近く経っておりましてん。

時間の流れのスピードにはいつもドキドキしてしまう。

一応、同じ前口上を少しだけ・・・

生きていくと言う事は出会いの連続。

その出会いは時に、人生そのものを変えてしまうかもしれない大きな力があったりなかったりあったりする。

数々の素晴らしい出会いは、そのどれか一つを取ったとしても、全てに思い入れがある。

と言う前置きの上で、絶対に選べないのに無理やり選んで人生で1番を決めるシリーズ。

第2弾は「映画」でございます。

映画。

実は、結構大好き。

そりゃあマンガや小説と比べれば母数は少ないかも知れない。いや、巻数で言えば、そうなんだけど、作品数と言うくくり(例えば、ジョジョを全部含めて1作品とする)で考えれば、一番多いかも知れないか。

だからなのか、人生において影響を受けたと言う意味でも、映画はかなり凄い事になってると思う。

一番映画を見た時期はいつだろうか。

中学から高校生くらいの頃は、インプットの意味を込めて、それはそれは映画を見ていた気がする。

あの頃は、テレビの地上波でいっぱい映画が見れた。木曜洋画劇場と日曜洋画劇場と金曜ロードショーとテレ東の深夜にやってる映画(と、ギルガメッシュナイト)は、ほぼ毎週見てた。

あと、BSで深夜に時々やってるマイナーな映画もよく見てた。

週に3~5本程度。年間100作品くらいかな。そのくらいは見てた。

恣意的に選んだものじゃなくて、勝手に選ばれたものを見る訳だからそれはそれは満遍なくいろんなジャンルが見れたと思う。

ここ最近、お仕事の傍ら映画を見ると言う習慣が出来てきて、最近も、まぁ、1日に1本くらい見てる。

とはいえ、お仕事の合間にBGMとしての役割もありつつなので、同じものを繰り返し見てる場合が多くて、新しいものに手を出すのは、大体週に1本程度だとは思う。

それでも、まぁ、少なくはないんじゃないかなと思っております。

そんな映画の中で、人生1番。

これは、また「音楽」とは違った意味で難しい。

やっぱりジブリは外せないのか・・・

ちっちゃい頃、アホみたいに繰り返し見た「グレムリン」なのか・・・

幼少期に見て、解体シーンがトラウマになった「ロボコップ2」なのか・・・

天才過ぎてチョッと引いてしまったリュック・ベッソン監督作品なのか・・・

大好きな三木聡監督の作品なのか・・・

人生で一番繰り返して見ただろう「タナカヒロシの全て」なのか・・・

自分自身の青春そのものでしかない「グミチョコ」なのか・・・

人生で一番号泣した「ライフイズビューティフル」なのか・・・

あまりの完成度に呆然としてしまった「メトロポリス」なのか・・・

学生時代物凄く好きで繰り返し見てた「UMA(レイク・プラシッドの方ね)」とか「26世紀青年(現代はイデオクラシー)」なのか・・・

初めて似た時あまりの恐怖で夜寝られなかった「猿の惑星」なのか・・・

深夜に見て、良く分からない感情にとらわれて死にたくなった「ベント」なのか・・・

ぬるぬる動く作画と前衛的過ぎる音楽に呆然とした「AKIRA」なのか・・・

一時期どうしようもなく被れてしまった「アンダルシアンの犬」なのか・・・

などなど・・・言い出したら、ホントキリがない。

その中でもやっぱりこれだろ。ってなったのは、あまりにも好きすぎて唯一DVDを購入して持っている「バタリアン」か、あまりにも好きすぎてフジテレビ吹き替え版が収録されているディスクを今絶賛探している「ターミネーター2」・・・このどちらかだ・・・

・・・どっちだろう・・・

と、悶々と考えた内に、半年経っておりました。

半年間、両方の映画を何回か繰り返して見た結果、結論。

オレが人生で一番好きな映画は「ターミネーター2」に相成りました。

ここで、一番好きな映画は「アンダルシアンの犬」だ。と言いたい中二病的な感情はある。

世界の北野映画です。特に「ソナチネ」です。と、通ぶりたい感情もある。

でも、ここはやっぱりどうしようもなくメジャーで、どうしようもなく王道なこの映画を選ぶことにした。

実は、オレの場合、先に「2」の方を見た。あとから「1」の方を見たチョッと変則的な感じではある。正直に言えば、ちゃんと順番を通して見たかった気はする。

それはそれとして、「ターミネーター2」の好きな所でも語ろうか。

まず設定は、多分SF界隈ではそこまで斬新ではない・・・はず。もちろん、公開当時であっても。

展開自体も、斬新だったり、難解だったり全くしない。ホント王道のいい意味でも悪い意味でも、「ハリウッドの超大作!!」と言う感じ。

勧善懲悪もはっきりしてるし、恥ずかしいくらい分かりやすい機械文明への風刺も入ってる。

「1」の時、メチャクチャ強かった敵キャラが、味方になってくれたけど、それ以上に強くてどうしようもない「液体金属のアンドロイド」が無双すると言う展開も、強さがインフレし過ぎてなくて物凄く程よい。

そして、この絶対勝てないだろう敵の倒し方も、多少のご都合主義に目をつむれば、実にうまく考えられてる。

「1」が男女の恋愛に片足を突っ込んでいたのに対して、「2」が親子の愛情に片足を突っ込んでる感じも本当にうまい具合に対比になってる。

どう考えても、ジェームスキャメロンは、2つで一つの作品として考えてたとしか思えない位の、圧倒的完成度。

1ミクロンも中だるみしないで走り続ける展開。脚本も演出も正直、非の打ち所がない。完璧と言っていい出来の映画なんだよ。本当に。

だからこそ、この映画は未だに世界的に燦然と輝く名作なんだ。

でも、それだったら他にもたくさんあるんだよ。「バックトゥザフューチャー」だってあるじゃないか。と声高に言いたい。

何で、「ターミネータ2」なのか。と言うと、あとの諸々は多分、想い出補正と主観にまみれた話になる。

いや、だって、これはオレが人生で一番好きな映画の話なんだから、それで良いんだよ。

このブログでも何度か話に出ているように、オレには兄弟のように育った年の離れた「従兄」がいた。

オレは、ほぼすべての事において、その従兄の真似をして、背中を見て育ってきた。

その従兄が、「これは絶対に面白いから見てみな」と貸してくれたのが、この「ターミネーター2」だったんだけど、正直この時は、これが嫌だった。

その前に、「これ面白いから」と言われて安易に見たのが前述の「ロボコップ2」で、その中の解体されるシーンが本当にもうどうしようもないほどトラウマ級にショックだった。あまりにもショックで、しばらく夜寝る事が出来ないほど。

この「ターミネーター2」でも、そうなったらどうしよう…と。

でも、貸してもらった手前「見た?どうだった?」って絶対聞かれるから見ないわけにはいかないし、そもそもオレが心底崇拝してて、全てにおいてマネマネしてた従兄が面白いものをオレが見ないわけにはいかない。

正直、気乗りしないながらも見た。

それから2時間くらいか。

瞬きどころか、息もしてなかったんじゃないのか。

その位とてつもなく面白かった。

今思えば、ドラえもんの映画位しか見た事のなかったクソガキがいきなりこんな、今見ても「完璧じゃねえか!」と思う映画を何の知識もなしで見たんだから、そりゃあ衝撃も凄いわな。

1回見たくらいだと、正直あまり理解できてなかった。

ただただ面白かった。

この時の衝撃を超えるものにオレは未だに出会えていない。

正直な話、多分、映画と言う文化だってどんどん進化しているわけで、今、何の知識もなしに見たとしたら、この「ターミネーター2」より凄い映画はいっぱいあるかも知れない。

でもそれは、「ワンピース」と「ドラゴンボール」を比べて、ドラゴンボールには、キャラクターの過去に深みが無いから、ワンピースが凄いと言ってるようなものだ。

「ワンピース」は、「ドラゴンボール」に勝つために、「ドラゴンボール」にはなかったキャラクターの過去の話などを深堀することで、対抗しようとしたとか、尾田先生もどっかで行ってたけど、それと同じ話なんだよ。比較対象とするべきものじゃあない。

そんなもの手塚治虫と藤子不二雄を比べるレベルの詮無いことだ。

時を 話を戻そう

見た当時はまだマンガとかも描いてなかったけど、その後色々と描き始めたほとんどの物語は、凄惨な未来が待ち構えていることが分かった上で、時間をさかのぼって、何とかしようとすると言う話になってる。

「us」なんて思いっきりそのままだし、「G」だって、「ランナ」だって、その部分は変わらない。

その後、色んな作品に出会って、色々脚色され続けてきているけど、結局一番の根幹にあるものは、この「ターミネーター2」で、あの幼少期の圧倒的衝撃の呪縛から全く抜け出せていない。

オレは、頭の中にある物語を漫画とかいろんな形でずっと描いてる。多分、これは一生続けていくんだと思う。

全ての最後にある情景は、すでに頭の中にある。

その情景に向かう、いくつかの物語はどれも時系列を行き来しつつ、世界の真実を知って、それに対して抗おうとするものだ。

尾田先生が、ドラゴンボールにキャラクターのバックボーンがあればなと思って、ワンピースでキャラクターのバックボーンを深堀したのと多分同じ。

ジェームスキャメロン監督は、物凄い大きな世界が頭の中にあったけど、あえてその部分を断片的に見せて、一番面白い部分だけを「ターミネーター」2作としてまとめる事で、作品としての完成度を高めたんだと思う。だからオレは逆に、大きな世界に起こる事象をもっとたくさんすくい上げて世界の形を明確にしようとしてるだけなんだと思う。(まぁ、世界的監督と同列に語るなと言う話ではあるけれども)

オレは、映画に受けた衝撃を30年近く経った今でも引きずり続け、そして、多分一生その呪縛の中で物語を描き続ける。

オレの人生はそんな感じなんだと思う。

・・・

と言う、観点からオレが人生で一番に選んだ映画は文句なしで「ターミネーター2」に相成ったわけでございます。

この映画を見た事がないって人は、多分存在しないと思うんだけど、もしいるのであれば、絶対に見た方が良いと思う。

少なくとも、この映画を見たせいで、未だに抜け出せないおっさんが一人はいるんだから。

ちなみに、その時貸してくれたビデオは、フジテレビで放送したものを録画したものだった。

そのビデオを擦り切れるまで繰り返して見たので、今、手元に持ってるソフト版の「ターミネーター2」にはどうしても違和感がある。

「地獄で会おうぜ!ベイビー」じゃねえよ。「さっさと失せろ!ベイビー」なんだよ。

このバージョンの吹き替えが入ったBDとか、いずれ手にしたい。

しかし、このシリーズは、思いが強すぎて、毎回長くなりそうだな。

次回は、ほぼ100%答えが出ている「漫画」で書きたいと思っております。

また半年後とかに。

それまで生きていれば・・・

いやぁ、映画って本当にいいもんですね~

さよなら。さよなら。さよなら。

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