- 2024年2月9日 12:12 CAT :
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訳あって人を殺め 灯がつく様に気が付いた
今更ながら「浅草キッド」を見た。
内容については、めっちゃ面白くて、そしてちょっとホロっとしてしまった。
特に、師匠とたけしが鯨屋で過去の話をするシーン。
トイレに立とうとした師匠に、ハイヒールの靴を進めるシーンは素晴らしかったよね。
ホント素敵な映画だっと思う。
あと、最近見たドラマ「不適切にもほどがある」も面白かった。
まだ1話しか見てないけど、クドカンの「なんかちょっと変な感じにしたい」感が出ている後半のミュージカルシーンがしんどかったけど、それでも見入ってしまった。
この手の「昭和は良かった話」が浸透したきっかけになった作品と言えば、どう考えても「オトナ帝国の野望」だと思う。
それ以前にも「西岸良平」先生の作品などは沢山あったけど、西岸先生は元々そう言う世界観の人だし。
昭和は良かったと言う懐古感の最極地にして、最高傑作が「オトナ帝国の野暮」で、その匂いを残しつつ、ビートたけしの半生と師匠の生き方を描いたのが「浅草キッド」だと思う。
オレは、ギリ昭和の匂いを知っている世代なんだけど、うちの娘は当然として、今の若い子は昭和の匂いを知るはずもない。
オレみたいなおっさんが「浅草キッド」を面白いと思うのは良いとしても、その若い子はあの映画を見てどう思うんだろうか。
果たして昭和と言う時代は良かったのか。
ホント無茶苦茶だったと思う。
ゴールデンのテレビでおっぱいが垂れ流されて、夜9時以降のドラマや映画では普通にセックスシーンも流れていた。
親や教師からの暴力もあったし、オレもソフトボールやってた時は当然、練習中は水禁止だったし、ケツバットもあった。
バスも電車も、何だったら飛行機でもたばこ吸ってもOKで、飲酒運転してるおっさんがそこら中に居た。
学生時代にはシンナー臭いボンタン短ランのヤンキーがクラス内で集金活動を行っていて、お金を渡すか、殴られるかの2択しかなった。
正直な話で言うと、オレはその昭和時代を「あぁ懐かしいな」と思ったとしても、戻りたいとは思わない。
テレビでおっぱいが見れていたこと以外、オレはとにかく昭和と言う時代が生きにくくてしょうがなかった。
まだ、子どもだったから良かったものの、昭和の時代に大人として生きていくことが出来たかと言えば到底できなかったような気がする。
昭和と言う時代にも良さはあったと思う。
ただどう考えても今の時代の方が楽しいよ。
昭和の頃は希望があったとか言うけど、そんなことねえよ。
昭和の頃にも絶望してたヤツはいっぱい居たけど、SNSもなくて声のでかい奴しか発言できなかっただけ。
そして、声のでかい奴は希望に満ちてる陽キャくらいしかいなかったと言うだけ。
オレみたいなヤツの社会からの抹殺され具合なんて、昭和の方がどれだけえぐかったか。
結局、昭和と言う時代については、エンターテイメントとして見る分に面白いと言う話なんだろうね。
そう言う意味で、令和の時代劇。
それがノスタルジー感のある昭和とか大正時代なのかもしれない。
これが時間の流れと言う奴なんだろう。
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