2024年6月5日 12:37 CAT :
       

取り合えずこれは読んでないとダメだろと思う完結マンガ2024 TOP10~6!!

と言う事で、取り合えずこれは読んでないとダメだろと思う完結マンガの2024年度版をやってみます。

10年ぶりでございます。

一応、選考基準は(↓)の通り。

1.単純に読んで面白い
2.ダラダラ間延びしないまま、キレイに完結してて、読後感が爽快
3.良い意味で読み応えがある
4.しもたさんが好きなマンガだ
5.一応、商業マンガ(同人系、webマンガ、自分のマンガとかは省く)

はい。と言う事で、どうせ本編がクッソ長くなると思うので、早速書いて行きましょうか。

 

 

取り合えずこれは読んでないとダメだろと思う完結マンガ 第10位
【よるくも】

ここ数年で一番読み返した漫画かも知れない。

とにかく面白い。

最初3ページで世界観が説明されて、キヨコが登場する辺りではもう世界に入り込んでしまってる。

その上で、どう展開しているのか全く予想できない。

登場人物全てが尋常じゃなく魅力的で、特に王子なんて最初から最後まで震えるほど大好き。

世界はただただ残酷であり、その中にでそれでも必死で光り輝こうとする意志がこんなにもキラキラと見えるのか、嫌と言うほど思い知らされる名作。

圧倒的に膨大な世界観と展開、伏線を全て綺麗に回収し、これ以上ない結末を見せる。それをわずか5巻でやってのけると言う離れ業はもはや脱帽ものだと思う。

そして、こんな複雑に絡み合っている物語を、チョッと個性的な絵柄と変なコマ割りで書いているのに、とにかく読みやすくて、スッと心の中に落ちてくる。

だからこそ、ここ数年で一番読み返している漫画なんだよ。

本当にオススメ。

それでも、これが10位なんだよ。

 

 

取り合えずこれは読んでないとダメだろと思う完結マンガ 第9位
【青のフラッグ】

連載当時ジャンプラで読んでた時は、連載周期があいていることもあってそこまででもないと思ってた。

チョッと歪な形の青春恋愛ものでしょ。くらいの感じ。

所が、単行本で全巻まとめて読んだときの面白さったらなかった。

とにかくページをめくる手が止まらない。

1日中ずっと読んでしまった。そして、読み終わった時に、「あれ?オレマンガ読んでたんだよね?」と思わせるほどのとんでもない物量の鳥肌と涙。

当たり前の日常なんだよ。

高校生の日常なんて、誰だってこんな感じだと思う。

でも、その中で起こる葛藤をここまで丁寧に、リアルに掬い取った漫画がどれだけあるだろうか。

この漫画の凄い所はそれを、同性愛を絡めて表現したところだと思う。

ともすれば、一側面からしか映らない思春期の恋愛における葛藤を、LGBT全ての方面から描く事でこれまでにないスリリングな展開に落とし込んでる。

そして、このランキングに入る絶対条件である読後感がとにかく素晴らしい。

最終話については、色々考察できると思うし、そこについて敢えてここでは語らないけど、まぁ演出がうまいんですよ。

 

 

取り合えずこれは読んでないとダメだろと思う完結マンガ 第8位
【彼方のアストラ】

こちらもジャンプラ連載作品で、正直な話、ほぼ同時連載の「ファイアパンチ」の方の衝撃に持っていかれて、連載当時読んでなかった。

で、あとから単行本で読むと言う感じになったんだけど・・・なんだろう・・・伏線回収のお手本のような漫画だった。

「伏線回収」と言う一点だけで語るのであれば、次点になってしまった道満晴明先生の「メランコリア」の方が凄いと思う。

ただこの漫画はそれだけじゃあなくて、物語の展開や、見たこともない惑星の生態系や冒険、一人一人のキャラクターの深堀などがまずもって素晴らしく、その中にメチャクチャキレイに様々な伏線を埋め込んでいるんだよ。

ミスリードも含めて。

まだ読んでない人が、これからあの体験をすることが出来る事に羨望すら感じる。

ある種エンターテイメントの完成形とも言えるとんでもない名作。

宇宙と言う未知に空間の中で巻き起こされるサバイバル。

その惑星ごとの特性とかがとにかく飛んでもなく面白い。

そして、その本来なら1つの連載物として描けるんじゃないのかと言えるような設定を数話で使い切って次の話へ行くと言う贅沢さが堪らない。

物語全体の完成度で言えば、ここ数年ではぶっちぎりで1位だと思う。

伏線回収の快感と物語の面白さと読後感の良さ全てを味わうことが出来る傑作だよ。

 

 

取り合えずこれは読んでないとダメだろと思う完結マンガ 第7位
【PLUTO】

稀代のストーリーテラー。

天才浦沢直樹の評価なんて、今更やってもしょうがないと思う。

その圧倒的な面白さを否定する人なんていないだろうて。

ただ、「monster」にしても「20世紀少年」にしても、その広大な世界観の隅々まで全てを理解することは本当に困難。

「かつまたくんって誰よ。」となった人がいっぱい居ただろうて。(その辺りについて過去に少し語ってたりもするけど・・・)

この人の問題点は、頭の中に広がる世界観が凄すぎて一般人が付いていけないと言う所なんだと思う。

そこでこの「PLUTO」ですよ。

この漫画は、漫画の神様「手塚治虫」の「鉄腕アトム」で最も人気の高いエピソード「史上最大のロボット」のリメイク作品。

手塚治虫なんて、神様と言われる位だし、浦沢先生以上に頭の中には広大な世界観が広がってる。

この作品の凄い所は天才浦沢直樹が、手塚治虫の世界観を解釈することに全能力を傾ける事によって、手塚治虫の考える世界観が分かりやすく噛み砕かれている事だと思う。

それでも、手塚原作ではわずか1巻に満たない内容が、結果的に8巻にまで膨れてしまったけれども。

その分、一つ一つのエピソードがしっかり描かれ、物語自体の輪郭をより鮮明に見せてくれて、納得できる形でキレイな結末まで描かれている。

特に一番好きなノース2号の話とか、浦沢先生が如何に天才か分かるエピソードだと思う。

ゴジ博士の正体の部分みたいな、当時だから許されたような展開を、しっかり世界観を説明することで、現代の漫画として読んでも違和感のない方向に持っていった点も相当凄い。

と言うか、ほぼ、この一点だけでも奇跡に近い。

コレだけ膨大な世界観を8巻にまとめ切った手腕は脱帽するばかり。

面白い漫画とか言うレベルじゃなくて、きっと100年後には教科書になる作品だとさえ思ってします傑作。

 

 

取り合えずこれは読んでないとダメだろと思う完結マンガ 第6位
【へうげもの】

描く漫画全てにおいて尋常じゃない情熱を傾ける山田芳祐先生。

山田先生の漫画は全てが、とんでもない熱量で描かれる傑作なんだけど、それが世間の需要と合わない時が往々にしてある。

そのため不本意な結末になると言う不幸が起こってしまう。

ただ、それは作品が悪いのではなく、タイミングが悪いだけ。

「デカスロン」も「度胸星」も「ジャイアント」もそうだと思ってる。

山田芳祐と言う天才がそんなもの関係なく、本当に思う存分最後まで描いた作品を読みたい。

それだけを願い続けていた。

そしてそれが叶った作品がこの「へうげもの」。

歴史物を描くとなると、まず結末どころか展開がもう分かっている。

主人公の古田織部が徳川家康によって最後に腹切りに処されることはネタバレしている。

しかも、時代考証についても、それこそ「すきもの」が横からやいのやいの言う。

それを全て享受した上で、誰一人文句を言う事が出来ないレベルでの完璧な時代考証を行いつつ、キャラクター一人一人にハチャメチャな設定を(それも時代考証の観点から)矛盾なくキャラ付けし、全ての展開を完全に描き切った未曽有の奇跡的作品。

それが、この「へうげもの」だ。

何度読んでも鳥肌が立つ本能寺の変の真実、利休切腹時の「それがあなたなのです」と言うセリフなど、それはあくまでも山田芳祐風の時代解釈なんだろうけど、そんなしゃらくせぇ事言ってんじゃねぇよ。これが歴史の真実だ。と言いたくなる。

信長は、秀吉に胴体を真っ二つにされたけど、そのあとくっついて自分のから流れ出る血で茶を入れて秀吉をもてなした後「愛よ」と言って死んだに決まってるだろう。

それが歴史の真実だ。

願わくば、縄文時代から現代までの全てを描いてほしい。

・・・と思ってたら、縄文時代から現代社会の成り立ちと闇までを、未来の縄文時代まで退廃した世界を描くSFと言う形で表現した「望郷太郎」が今、連載中。

流石の面白さと、きっともう打ち切りとか無い所で連載してると思うので、安心して読んでおります。

 

 

・・・と、この手の話を書き始めると、止まらなくなるのでとんでもなく長くなっちゃったけど、ここまでにしておこう。

ちなみに5位以降はこちらから(↓)

過去の自分を見つめ直すと言う名の水増しシリーズ第9弾「取り合えずこれは読んでないとダメだろと思う完結マンガTOP10!!~後編」

いやぁ、しかしいっぱい書いたなぁ。

また10年後に、生きていたらやりたいもんだ。

10年後このランキングがどうなっているか・・・10年前「へうげもの」と「ヒストリエ」は完結したらランクインするって書いてたけど、今でも同じことを思う。

10年後「ヒストリエ」が完結していたら、このランキングに入ると思う。

してないような気がするけれども・・・

じゃあの。

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