- 2015年5月2日 23:05 CAT :
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ドラゴンボールZ 復活の「F」についての感想 2年柘榴組 しもたろうに
ドラゴンボールの最新作映画「復活のF」を見てきたよ。
正直、映画を見に行くとか、6年ぶり。
その前は、嫁と「カイジ」を見に行ったと言う感じなので、何となく、チョイスがどうかとも思うけれども・・・
今回は、弟と。
チョッと弟と話してる時に、「神対神」が意外と面白かったから、見に行きたいな。
と言う話になり、「ちょうど、5月1日のレイトショーなら、1000円で見れるよ」「んだら、行くか」と。
まぁ、そんな感じだ。
公開直前に、前作の映画をすることで、映画館に来させるという戦略に完全に乗せられてしまった。
あとレイトショーなら、娘を風呂に入れた後、嫁に寝かしつけをお願いすれば、あとは、自分の寝不足だけで、何とかなる。
・・・かなぁ~とね。
むしろ、子どもが小さいからこそ可能な事に、チョッと気が付いてしまった。
(もちろん、それでも、嫁にめっちゃ負担はかけるけれども。)
見ましたよ。今日は、そのレビューでも書いてみようかと。
と言うことで、ネタばれしかしないので、未見のやつは、ここでひっそり、この記事を閉じるよろし。
「ドラゴンボール 復活のF」
最初に、結論を書くと、見た瞬間はめっちゃガッカリした。でも、少し時間が経ってメキメキと面白かったなぁ~と思い始めた。
そんな映画だと思う。
見た瞬間ガッカリする。
その理由は明確。
フリーザが復活したから。
オレらの世代が「ドラゴンボール世代」と呼ばれるほどに、ドストライク。
もう、男全員がドラゴンボールと供に育ってきたと言っても過言ではない世代のオレたちにとって、その中でも、特にフリーザと言うのは、特別な存在。
毎週水曜日の夜に、恐怖と絶望に震えながら、それでもテレビの前を離れる事が出来なかったのは、フリーザが敵だったから。
あの時の熱狂っぷりは、その後のセル、魔人ブウなんか比にならない。
ピッコロ大魔王、サイヤ人と来ていた、恐怖と絶望の到達点こそ、フリーザだったんだ。
そんなフリーザが復活する。
となると、そりゃあ、あの頃のイメージがどうしたって頭の中をぐるぐる回るって。
映画の中のフリーザがその期待に全く応えられていない。
それが、がっかりする理由。
フリーザに絶望する一番の理由は、やっぱり凶悪な変身。
それが、映画じゃ「最初っから本気で行きますよ。」って、速効で最終形態になっちゃうし、その後に待ってるのは、なぜか金色になる「ゴールデンフリーザ」。
しかも、本人が「分かりやすいように金色にしてみました。」とか言い出すし。
「色、自分で選べるんか~い!!」って、誰もが突っ込むだろうて。
クウラみたいな変身の方がまだ良かった。
メタルクウラの方が圧倒的にカッコよかった。
いや、でも、それは良いんだよ。
それよりも、この映画に圧倒的に足りないものがある。
それが絶望感。
ナメック星編を思い出してもらいたい。
絶対に勝てるはずのない強さを持ってるフリーザ。
全員がどれだけ強くなっても、全然勝てそうにないのに、さらに変身してどんどん強くなる。
アホみたいに強くなった悟空ですら、「まいったな・・・勝てねえ」とつぶやき、ボコボコにされる。
「どうやったら勝てるんだよ・・・これ・・・」
と言う絶望感があった。夏目房之介風に言うのであれば、「絶対に勝てるはずのな強大な相手。
ただそれに、変身することで、何とか勝つことが出来る。
急激に強くなることが出来ない子どもが、絶対に勝てない大人と戦うために、身体的特徴そのままに変身して強くなり、そして、勝つことに、ドラゴンボールのカタルシスがあり、それが、見るものに快感を与えている。
その快感は、強大な相手に対する絶望感が強くなればなるほど、大きくなる。」と言う所か。
それが、少年漫画の基本であり、王道と呼ばれるものは、ほぼ全てがこれを何らかの形で世襲している。
その集大成が、フリーザであり、超サイヤ人なんだよ。
なのに、まず、悟空も最初から最終形態に変身してる。
フリーザも速攻で、最終形態になる。
しかも、それよりも強く、フリーザが勝てないから下手に出てる「ビルス」「ウィス」が最初からいる。
更に、ビルスに「ベジータと協力すれば勝てるのに」と言われつつも、「順番で戦おうぜ~」とか、悟空もベジータも余裕ぶっこいてる。
これをナメック星で例えるなら、最初から「フリーザ程度なら一撃で殺せる」と豪語してる界王神が後ろで見てる中で、超サイヤ人になる事が出来て良い感じに戦える悟空とベジータが「どっちが戦う?変わりばんこな」って、ちょっとフリーザを馬鹿にした感じで、ほんわか話しながら戦う。
(ついでに、他のメンバーも「悟空勝てるだろ。」みたいなテンションで「強いな。
2人とも」って、余裕で観戦してる。)
絶対、負けないでしょ。これ?
カタルシスも快感もあったもんじゃねえよ。しかも、ボコボコに負けて、馬鹿にされたフリーザが、ブチギレて地球を破壊したところで、ウィスが「あ。
じゃあ、時間を元に戻しますね。
今度は、倒してくださいよ。」って・・・
なんだよ。
そのオチは・・・
リセット出来るファミコンか!!それとも、「ZOO1」なのか・・・
ついでに言うと、フリーザが最終形態になってるのに、一人称が「僕」じゃなくて「私」で、第一形態と同じ話し方をしてるとか、フリーザファンからしたら、「フリーザに愛はないのか!!」と声高に叫びたくなる。
分かるんだよ。
めっちゃ強い敵が出てくる。
⇒Z戦士全員がボコボコにされる。
⇒絶対に勝てない。
⇒変身とか何かの奇跡が起きて勝つ。
ドラゴンボールの映画なんて、全部この展開ばっかりだから、外したいと言うのは。
悟空が勝てない。
ってのは「神対神」でやっちゃたから、こうするしかなかった。
ってのも。
でも、オレが求めてるのは、その王道のドラゴンボールの展開なんだよ。
だって、その展開を作り上げたと言っても過言ではないフリーザが復活するんだよ。
「ゴールデンフリーザ」が想像以上に強い。
⇒ビルス、ウィスまでが「まさかここまでとは・・・まいったな。
悟空は勝てないぞ。
だって、オレより強いもん。」みたいな事を言い出す。
⇒Z戦士全員ボコボコ。
⇒悟空「みんなすまねえ。
オラ勝てねえ・・・でも、最後までやってみっから。」とか言いながら、最後の特攻を試みる。
⇒クリリン絶叫「ごくうううううううううううううう!!」⇒フリーザが地球を破壊しようとする。
⇒悟空が超サイヤ人ゴッドSSになる。
⇒やっといい勝負になる。
⇒「ゴールデンフリーザ」に慣れてないから、フリーザは戦闘力が減っていく。
⇒やっと悟空勝利。
みたいな、展開には出来なかったんだろうか・・・
とにかく、無念が極まりない・・・
唯一よかったのは、フリーザの復活シーン。
あそこは、メッチャ良かった。
ドキドキした。
最高にカッコ良かったし。
だから、こそ余計にその後のフリーザの小物っぷりと、馬鹿にされっぷりがどうしても許せない。
心底ガッカリした!!
・・・と、長くなったけど、ここまでが、見た直後の感想だった。そして、しばらくして思い直した。
面白かったなぁ~と。
これね。
映画としては、相当面白いんだよ。
ドラゴンボールドストライク。
フリーザドストライク世代で、あの頃の興奮を期待しなければ。
フリーザを「何か過去に因縁があった強敵」くらいにしか思わずに見たらね。
作画もメッチャきれい。
バトルシーンはもうホント見入ってしまうほど素晴らしいし、前作で「年取ったなぁ~」とショックだった野沢さんの声も、まさかの全盛期に近いくらいまで復活してた。
ストーリーも小ネタも捻りが利いてて、最後まで飽きさせないし、展開が読めない。
各キャラクターの見せ場もちゃんとあって、間延び一切無しで、90分程度でしっかり物語が終わると言うのも最高。
長すぎてだれる事も無く、もっと見たいな・・・位で終わるんだよ。
頭の中で冷静になるにつれて、物足りないのは、オレの思い出補正込みのフリーザへの思いの部分だけじゃねえか。
面白いよ。
となった訳でございます。
考え直してみれば、初期の頃のドラゴンボールって、こんなかったじゃねえか。
最初の頃の天下一武道会とか、こんなノリなんだよ。
この映画の唯一の欠点があるとしたら「ドラゴンボールZ」と冠しておいて、「ドラゴンボール」のノリだった事なんだろうて。
まぁ、今回は、鳥山明が作ったお話であって、鳥山明の原作漫画には「Z」なんて無いんだから、そもそも(↑)の感覚なんて無かったのかもしれないけどね。
この映画を面白くない。
と言うのは、多分、フリーザドストライク世代で、未だに、あの頃の思い出補正から抜け出せてないオレみたいなヤツだけなんだと思う。
ドラゴンボールファンの人は、絶対に面白い名作映画なんだろう。
オレは、それでもやっぱりフリーザの扱いにチョッと満足いってないけどね。
・・・って、気がつけば、ものすごく長くなってたので、この辺で・・・
いきなり、さようなら。
しかし、まぁ、映画は、やっぱり映画館で見るべきものだ。
と、今回ので、心底思ったよ。
多分、次に映画を見に行くのは、娘と「プリキュア」な気がしてならない志茂田さんがお送りしました。
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