2006年11月8日 21:23 CAT :
       

蘇る大古からの意識~前後編~

最近、聖飢魔Ⅱが落ち着いてまた犬神サーカス団狂になってる。

車ん中のBGMの話なんだけど・・・

って事で今日は、かつて沼レコ内にあった「こんなの聞いてました(志茂田さんの音楽レビュー)」の中から、数々の人に犬神サーカス団の素晴らしさを再認識させた(かどうかは知らん)「地獄の子守唄」のレビューでもコピペして、記事にしてしまおう~(↓)
コレを見て、「地獄の子守唄」の良さを再認識してもらえれば満足だっての。

まぁ、最近入手困難らしいけど・・・それではどうぞ。

・・・コピペ。

◎地獄の子守唄
~アルバムとしての総評~
犬神サーカス団最高傑作と言ってもいい超名盤がこの「地獄の子守唄」。

最近の曲とは明らかに違う震え上がるほどの恐怖を演出できる本当の犬神サーカス団が、このアルバムには存在してます。

聴けば聴くほど恐くなっていくこのアルバムは、楽曲の完成度も構成も、んでもちろん歌詞や日野日出志のジャケットなど、ホントに文句の付け所がない。

とにかく、犬神サーカス団が好きなら絶対に聴いておかないといけない作品だと思う。

いや、つべこべ言わずにホント良いんだって。

~楽曲ごとの評価~
・見世物小屋口上
 昭和清吾さんの語り(口上?)で、これから始まる「犬神一座の大サーカス」を上手く煽ってます。

この手法って現在のライブでも行われてるんじゃなかったっけ?
・あんたは豚だ
 前曲の「はじまり~はじまり~」で幕をあけた大サーカス。

最初の曲でいきなり「あんたは豚だ!!」って罵倒されます・・・なんでやねん!!それどころか、「豚より劣る最低の生き物だ!!」とか「ブザマに死ね!!」とか本当言いたい放題言ってくれます。

ちなみにこの頃の凶子さんって、オレは見たことないけど、歌詞カード見る限りでは、細身のキレイな人だったんでしょうね。

・廃墟の町
 最初に言っておきます。

オレは、犬神サーカス団の全楽曲の中でこの「廃墟の町」が一番好きです。

まず、曲自体が素晴らしい。

んで、しかもメチャクチャキレイな旋律を凶子さんの抜群の歌唱力で歌い上げています。

いやもう、ホント大好き。

前曲での汚い罵倒の後にこの美しい楽曲って言う所も、この曲をより素晴らしくしています。

んで、この流れが犬神サーカス団の技術力の高さでもあるんだよね。

・・・多分。

・常世の森
 さて、この曲から大サーカスは本当の恐怖へと聞く人を誘い始めます。

それは洗脳にも近い形で襲い掛かってくるはず・・・特にこの曲の最後にある「壁に頭をぶち当てろ!!」は、それこそ血しぶきがはじけ飛ぶほどに、ぶち当てたくなったりして・・・

・青蛾の乱
 廃墟の町にも似た哀愁の漂うこの曲。

「御霊前」の3曲目と同じ曲名だけどノリはまったく違う。

でも、廃墟の町と違う点は、廃墟の町は悲しみが溢れてるけどこっちは憎悪に近い感情が渦巻いてるとこですかね?
・基準停止装置
 凶子さんの書く歪んだ愛情の中でも、ずば抜けた狂気が出ているのがこの曲。

ひたすらに恐い。

そして、その表現のいたる所に社会への憎悪が溢れている問題作。

・夜が終わっちまう前に
 始めのギターリフが、何となく昭和風な感じがするこの曲。

相変わらず不謹慎です。

「自らのペニスを切り取って母親の子宮にねじ込める」・・・って、どうしたいわけなんでしょうか?犬神サーカス団の楽曲には自嘲するものも多く、この曲もそんな中のひとつ。

嫌気をさした自分をどうにかしたくて、手首を切るんでしょうなぁ~。

その血がとまるのは一体いつの事なんでしょうか?
・黒髪
 呪う事でしか自分を見出す事の出来ない悲しみ。

それがいたる所ににじみ出ていて、聞き入っていくうちにひどく悲しい気持ちになっていきます。

一体この曲を書いたときの凶子さんの心情には何があったんだろう?何があったらここまでの歌詞を書くことが出来るんだろう?・・・ホント教えてください。

・白痴
 このアルバム唯一「ロック」な楽曲。

・・・と言うか、オレとしては最近の犬神こそ「ロック」やら「メタル」を前面に押し出しすぎだと思うんですが・・・それはともかく、ライブでもバカみたいにノリノリのこの楽曲。

でも、よく聞くと歌詞がすごく深い。

そもそも「白痴」って言葉自体が差別用語で、使っちゃいけないような気が・・・ホント不謹慎な人達だ。

でも、この曲の「本とはバカなんだろ?」は震えるほど好き。

・基準停止線の網目
 ・・・気が付いたらこの曲のギターを弾けるようになってたオレですが、そのくらいこの曲は好き。

一人、夜に電気を消してこれを聞いていたら、とにかく今すぐにでも何かを壊したくなっていって・・・でも、周りには自分しかいなくて・・・だから自分を壊したくなる。

そんな曲です。

・・・分かりにくいかな?でも、間違いなくこのアルバム中最恐の曲です。

・鬼火
 もうここまで聞いたら、ただ許してくださいって気分になる。

でも、まだまだ大サーカスは終わらない。

さらに加速していく精神の中、この曲が心を支配していきます。

もう何も考える事が出来ない。

・・・もう、取り合えず聴いてみろ。

このやろう!!
・灯蛾
 精神的にやられまくっている状態でこの曲。

再び罵倒の嵐。

そろそろ生きる事が嫌になってくるはず。

洗脳されるかのような楽曲からやっと抜け出し、聴く事のできるアップテンポな楽曲。

でもその内容は罵倒・・・死ぬしかない・・・それが救いとはねぇ~。

・路上
 ここに来て、久しぶりに優しい歌声。

そして救い。

聴くだけで、涙すら出てくる。

これまでの人生を振り返り一人泣き崩れる。

・・・考えてみればそれは全てこの曲構成だからこそ。

まさに絶妙。

脱帽するしかないです。

・地獄の子守唄
 いよいよ、大サーカスはエンディングを迎える。

打って変わった和風ロックなこの曲は、全ての終わりを髣髴とさせる。

この曲が、吸い込まれた心を現実へと戻してくれる。

そして、聞き終わった後思わず「良かったなぁ~」「また聴こう」と思わされてしまう。

この曲がなく、「路上」でこのアルバムが終わっているのとでは雲泥の差。

・・・いつ聴いてもこのアルバムはホント文句のつけようがない名盤です。

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