2024年4月6日 12:12 CAT :
       

物語を「残す」と言う決断

「キャプテン翼」の高橋先生が、漫画連載を止めて、物語を完結させるために、ネームのみの執筆をすることにしたらしい。

これって結構「漫画家」とは何なのかみたいな根源的な話のような気がしてならない。

漫画家とは、漫画を描くと言う事なのは当たり前として、漫画を描くと言うのは絵を描く、物語を作る一体どちらに比重を置いた方が良いのかと言う話だよね。

高橋先生の場合には、構想する物語の方の比重が高かったんだろう。

体力的にも、完成された原稿を作るペースでは物語を完結させられないと考えて、物語を作り切る事に舵を切った。

本当に苦渋の決断だったとは思う。

でも、この決断も一つの方法だろうて。

こうなってくると、「じゃあ、冨樫先生もネームで良いので、ハンターハンター完結させてくださいよ」と言う話がきっと湧いてくると思う。

「岩明先生!もう無理しないでネームでヒストリエの最後を見せてください」と。

でも、きっとそうはならないんだろうな。

誰が凄いとか、どっちが正しいみたいな話ではないけど、冨樫先生は原稿を作り上げる事に意味があると感じてそうだし、岩明先生は作品として発表する以上は完成された原稿以外許せないんだろう。

どちらがより漫画家なのかみたいな烏滸がましい事を言いたい訳じゃない。

どんな形であれ許容して、称賛できる寛容さが、漫画家の素晴らしい所なんだと思う。

並べて書くのは非常に心苦しいけれども、オレは100%物語優先で、例えば今描いてる「風を切る日々」のネームはもう20年くらい前に完成している。

でも、自分が面白いと思う物語が描けると、それを原稿に書きたくなってしまうんだよね。

高橋先生がどういう決断をするかは分からない。

もしかしたら、今後はネームを執筆して、それを別の誰かが原稿に起こしていくと言う形になるかも知れない。

でもそうなったとしても、きっと、メッチャ面白い展開とかが書けたら、そこだけは自分で原稿を書いたりするんじゃないかなと思ってたり、それを期待してたりしております。

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