- 2025年2月14日 11:11 CAT :
-
そして僕はまた途方に暮れる
バレンタインですな。
子どもの頃、恐ろしい勢いで存在をなかった事にされていたオレは、本当にもうバレンタインとは縁がなかった。
高校生になって、演劇部の皆さんからチョコを貰うまでホント、これでもかと言うくらい何にもなかった。
何にもないのに、今年こそは何かあるんじゃないかと期待して、結局何にもないまま終わる。そんな徒労の日。
それがバレンタインだった。
唯一思い出があるのは、なんと幼稚園の頃の話になる。
当時、すでに人見知り全開で友達と呼べる人が居なかったオレは、人の嫌がる事をすることでコミュニケーションを取ろうとすると言う、本当にどうしようもない奴だった・・・と思う。
そんなオレの事を、何を勘違いしたのか気に入ってくれた女の子が一人いたらしい。
オレはその子の事を全く意識した事なかったのに、なぜかその子はバレンタインの日に、わざわざオレの家までお母さんに連れてきてもらってオレにチョコレートをくれた。
何かクレヨンみたいな形のものが10本くらい入ってるものだったような記憶がある。
次の日の幼稚園で別にその子の態度が何か変わるわけでもなく、結局その事は小学校入学時にお別れしてしまった。
でもその事がとにかく嬉しくて嬉しくて、その時貰ったチョコレートは食べないまま、ずっと勉強机の引き出しの中に入っていた。
中学生になって、しっかり中二病を発病した後「何でこんなもん大事に持ってんだよ」と捨ててしまったけど、その思い出だけは今も思っていたりする。
まぁ、そんな話ですよ。
今思えば、別にオレの事を好きだったと言うよりは、クラスの男の子にチョコを配ってただけだったような気がしないでもないんだけど、まぁ、答えはもう分かりもしない。
何か、娘がクラスの男の子に渡すチョコを買ってるのを横目にふと、そんな昔話を思い出した。
あの子は、今どうなってるんでしょうね。
- この記事を見てみる ⇒