2010年6月5日 8:51 CAT :
       

2010年2大名盤を紐解く~その1~

今更ながら、このオレ様が、大大大好きな犬神サーカス団のなかなかイカスニューアルバム「セタカムイ」についてツラツラと書いておこう。

○全体として
前作「夜行列車極楽行」があまりにも、1枚のアルバムとして完成されていたために、今作が余計にまとまりの欠ける作品のように感じる。

とは言え、それで居て、クオリティーはキンメダイレコードの標準クオリティーを余裕で保っている名盤だと思う。

ただ、コレまでならアルバム1枚に1曲は入っていた圧倒的な大曲(「呪恋」における「夕焼け」、「待ちわびた日々」における「待ちわびた日々」みたいな)がなかった事が少々残念。

明兄がブログで書いてた「なかなか良いアルバムだろ?」はまさに的を得た表現だと思う。

○骨
この曲を聴いた瞬間、ファーストアルバム「御霊前」のバックでかすかに流れている子守唄みたいな唄(曲名とか表現方法が分からぬ)を思い出した。

同じメロディー・・・または、よく似たメロディーだと思う。

(マァ、作曲者も一緒だしな)ただ、編曲の方は、圧倒的に秀逸。

多分、今回のアルバムで一番好きな曲。

○残酷楽園
「ざんこくぱらだいす」と読む。

多分、ライブでノリノリになる事を前提で、作られた唄だろう。

ノリノリ。

聴いてて気分の良い曲だから、ドライブに最適だと思う。

(歌詞は不適切だけれども・・・)なにより、情次兄さんのギターは、どんどん洗練されていくと思う。

○狂った夜
良い意味でも、悪い意味でも「犬神サーカス団の曲」。

何か、よく似た曲が至る所に存在しているような気がしてならない。

10数曲入ったアルバムにあるのなら分かるけれども、8曲入りミニアルバムであるなら、もっと曲を厳選してほしいなぁ~。

別に5曲とか6曲のミニアルバムでも、「赤猫」くらいクオリティーが高ければ、それで満足なのだから・・・

○箱女
新しい犬神サーカス団・・・と言うか、全く新しい「ロックンロール」だと思う。

超名曲。

最近、作曲面でノリノリな情次兄さんの作曲。

ホント最高。

こう言う曲が、毎回出てくる事に、バンドとしての底知れなさを感じてしまう。

○夜、あふれる思い
次曲「ドグマの呪い」に繋がるための曲。

だから、こう言う展開を、曲数の少ないミニアルバムでするんじゃあないとは思うけど、それすらも、確信犯でのような気がする。

明め・・・ちなみにオレの記憶では、明兄さん作詞で情次兄さん作曲って言うのは初めてな気がする・・・

○ドグマの呪い
こう言う、ノリノリな曲を違う切り口から1枚のアルバムに2曲作れるところが、いかに、情次兄さんがクリエイティブに波の中にあるかを物語っていると思う。

ただ、こちらの方が「箱女」に比べると、既存のノリノリナンバーである感は否めないけれども。

○神の子
いつも通りの「あんまり曲の区別が付かないアルバムに1曲は入っている犬神バラード」な1曲。

ただし、今回は3拍子を取り入れている分、いつもより良い感じ。

・・・と思ってたら、「夜行列車極楽行」の「殺戮峠」と出だしがほぼ同じと言う・・・しかも、歪んだギターが出てくるところで、いつも通り「ぎゅーん」ってなりますよ。

○時は来たれリ
どう考えても、狙って、笑いながら作ってる事が間違いない名曲。

何だか、「あぶらだこ」か!!と突っ込みたくなるくらい息ぴったりのバンドだなぁ~と感じてしまった。

ほんとに、楽しくて仕方が無いんだろう。

それが凄く伝わってくる。

・・・とそんな感じ。

前作や、「籠の鳥」があまりにも名曲過ぎた為に、少々酷評気味になっているかも知れんけど、十分、そこら辺のうんこJ-POPの10000000000000000000倍素晴らしいアルバム。

そして、また最近毒が抜けてきたので、ファン以外でも楽しめるんじゃないだろうか。

ただ、それは、ファンからしたら少々残念な事なのだけれども・・・

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