- 2011年1月24日 23:12 CAT :
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生きているうちに獲得したものは死んでゆく時に手放すだろう
沢尻エリカ死ね。
生き急ぐんじゃない。
今すぐ死ね。
なぜ、誰もはっきり言わないんだろう。
と、不可思議に考えてみる。
家に一冊の本がある。
タイトルは、「地獄に落ちた教師ども」。
蛭子能収が描いたマンガの単行本。
最近知ったんだけれども、この人の本って、3冊くらいしかない上に、ほとんど部数もないそうで・・・そんなマンガが家にある。
ほかにも、おそらく日本全国で1000はないだろう(下手したら100も無いかも)と言う本やCDがポツプツとあったりする。
で、このマンガ。
何か知らんけどすごい。
ガロで発表した作品が多いことから、そっち系な作風だということは誰でも想像つくだろうけれども、その中でもまた、ひとつ異質な作品だと言わざるを得ない感じ。
日野日出志のような、震えるような悪意に満ちた作風でもなければ、つげ義春のような、日常に隠されたどうしようもない哀愁を切々とつづるような作風でもない。
ただ、意味不明な世界観で、意味不明な出来事と言動が延々繰り返されるだけのマンガ。
見せ場も無ければ、落ちも無い。
テーマも無ければ、多分ジャンルだって無い。
(もしかしたら、シュールリアリズムか?)
ただ・・・この本は初めて読んだときから、どこか懐かしい、どこか知っているシーンの連続と言う、不思議な感覚にとらわれてしまう。パクリと言う意味じゃあなくて。
考えてみた。
なんで、この本の内容を知ってるんだろう・・・?
行き着いた答えは、オレが、いつかどこかで見た夢の内容と酷似してた。と言う、なんとも有り得ない結論だったりする。
オレはどちらかと言うと、夢を覚えている方の人間だと思う。
そして、なぜか、当たり前のようにアスファルトの隙間からお金が無尽蔵に出てくる夢を見たことがある。
そして、なぜか、息が詰まりそうな閉塞間のある教室で先生が生徒を殺す夢を見たことがある。
そして、なぜか、何のやる気も無く、誰も彼もが睡魔に襲われ続ける社会の夢を見たことがある。
そして、なぜか、塾の先生が手品ばっかりやっている夢を見たことがある。
多分、まったく同じ夢を見たなんてことは無いと思う。
ただ、この蛭子能収と言う人は、恐ろしく正確に自分の見た夢の世界観を、忠実に描写することの出来る作家なんだろう。
誰もが、必ず知っている夢の中の世界観。
覚醒した状態で見る夢の中の世界。
そんなものを楽しませてくれる素晴らしい作品が、家にはある。
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