- 2009年2月6日 23:12 CAT :
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首を絞められたまま死ぬ事が出来ない
「ねじ式」を読んだ。
「ねじ式」と言えば、マンガ業界では「初めて表現の限界を超える事の出来た怪作」と言う、何だかよく分からない賞賛を受けている作品。
今回読んだのは、この文庫本のヤツ。
(↓)
さてもこの「ねじ式」は寡作で知られる、元祖「ガロ漫画家」の1人「つげ義春」の代表作で、実は30ページに満たない短編。それでいて、この評価と言うのは、それは一体どういう事なのか以前から結構気になってた。
(と言っても、その名前を初め知ったのはオーケンのエッセイだけれども・・・)
読んでみた。凄い。
尋常ではなく凄い。
何か、うだうだ書く必要無く、ただ一言凄い。
もうひとつ。
「方舟」と言う、オレの大好きな「しりあがり寿」の傑作も読んだ。
ギャグ漫画家である「しりあがり寿」がシリアスに描いた絶望の世界。読み進めていくうちに、何と言うか、ゆっくりと首を絞められていくような閉塞感と絶望に息苦しくなってくる。
それでいて最後まで読みきった後の、読後感では代表作と言われている「野次さん喜多さん」をはるかに凌駕する気持ち良さ。
なんか透明な世界。
素晴らしい作品をまた読んでしまった。
うぬぬぬぬ・・・
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