2007年7月4日 2:22 CAT :
       

偶発的導入1

人の死はある一線を越えた瞬間リアルになる。

連日テレビで垂れ流しになる人の生死は、実の所オレの人生とは地続きであるはずで、決して違う世界の話じゃない。

それでも、ある一線を越えるまではこれでもかと言うほどに冷静に受け止めることが出来てしまう。

要はその線引きをどこでするか。

全人類規模で線引きをした男は神となった。

一人称だけに限定して線引きした男は殺戮者となった。

広ければ良いってもんじゃない。

狭ければ良いってもんじゃない。

それでもやっぱり悲しいと思う。

だから人間と誰かが言った。

人間のくせにと誰かが言った。

そして物語は始まりを告げた。

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