- 2024年1月30日 12:41 CAT :
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日の落ちかけた学校の裏の焼却炉の脇でネコと遊ぶ
1年チョッと前に発売された(↑)このシングル。
筋肉少女帯ファンとしては、まぁ、歓喜極まりない素晴らしい作品だった。
個人的にも、筋肉少女帯最高傑作だと思っているナゴム時代の「いくじなし」のセルフカヴァー。
しかもカップリングは、空手バカボンの名曲「KEEP CHEEP TRICK」と「7年殺し」ですよ。フェティシストのお兄さんよ。一緒に近所の校庭の鉄棒でぐるぐる廻ろうかと言う気分になるくらいご機嫌になったもんだ。
空バカやるなら、まさかの「ドリフター」を再録とかあっても・・・とか思ったりもしたけど、まぁ、それはさすがに無理な話だろうし。
もしくは、ドテチンズの「空手チョップは負けないぞ」をやってくれたら最高だったかも・・・などなど、ファンとしては妄想膨らむこと止まらないまぢで素晴らしいシングル。
もちろん時代を踏まえてある程度歌詞の内容はマイルドになってはいるものの、その分、今の筋肉少女帯だからこそできる、当時叶わなかったふーみんとエディのアンサンブルを含めた超絶技術で完全に名作が蘇っている。
何より、最後の「そして私は兄さんの年齢を遥かに超えた」と、その後のファーストEP「とろろの脳髄伝説」音源収録の「いくじなし」から持ってきた20代オーケンの「この根性なしが」は本当に震えるほど素晴らしい演出だと思う。
まぁ、このシングルについてはとにかく思う事が多すぎて、描きたい内容が沢山あるんだけど、それはそれ。
正直な話、どう考えても筋肉少女帯の世界観として完成されていたのは、20代の頃、もっと言えばナゴム時代「とろろの脳髄伝説」から「最後の聖戦」くらいまでのオーケンだよ。
「サンフランシスコ10イヤーズアフター」がどう考えて、最後のきらめきだと思う。
それ以降も特撮、ソロなどでは凄い世界観を構築していたけれども・・・それはやっぱり筋肉少女帯の世界観じゃなかったしね。
「エニグマ」とか、「オカルト」とか、「S5040」とか、「ゾロ目」とか、とんでもない名曲も多々生まれてはいるけれども。
再結成後、「新人」からの再結成3部作くらいはまだ、その匂いも残っていたけど、それ以降からは、完全に本来の筋肉少女帯の空気感はなくなってしまった。
だって、筋肉少女帯のアルバムのタイトルが「LOVE」ですよ。
昔、エッセイで「ラブ」とか「アイニ~ジュ~」みたいな歌詞なんか、ジャイアント馬場の唐竹割食らいながらでも書ける。と豪語してたオーケンがつけたタイトルが「LOVE」ですよ。
イヤ、「LOVE」も「君だけが憶えている映画」も素晴らしいアルバムだったけど。
「あの尖りまくってたオーケンが、こんな曲を描くようになったのか」と、ニヤニヤしながらまったり聞きこむのが、今の筋肉少女帯の楽しみ方だと思ってる。
今のオーケンが「外道節」みたいな歌詞を書いたとしても、それはもうどうやっても無理やり感が出てしまって、逆に違和感が凄いだろうて。
今のオーケンは「楽しいことしかない」とか特撮の「オーバー・ザ・レインボー」みたいな曲を当たり前に作ってくれればいいんだよ。
その上で、円熟したセンスと技術で過去の名作をリメイクしていくと言うこの形がベストだよ。きっと。
世界観は完璧だったとしても、どう考えてもバンドの状態は今が過去最高なんだし、過去最高の状態のバンドで、完璧だった当時の世界観を再現するとか、考えただけでも失禁が止まらねえよ。
是非、次は「昔、ナゴムレコードがあった」収録の「サンフランシスコ(ライブver)」のカヴァーとか聴きたいです。
もしくはEPレコード「ノゾミ・カナエ・タマエ」収録の「猿の左手 象牙の塔」とか。(「UNDERGROUND SEARCHLIE」でセルフカヴァーしてたけど、あれは筋肉少女帯バージョンではないしね。)
って言うか、毎年1枚過去のアルバムのフルセルフカヴァーとかしてくれたらメッチャ楽しそうなんだけども。
昨年のアルバム「一瞬」での「サンフランシスコ」「高円寺心中」の新録や、上記の「いくじなし」を聞いてそう思った。
これこそミュージシャンの正しい形なのかもしれない。
そう思ったと言うお話でございます。
全然どうでも良いけど「いくじなし」の動画をYOUTUBEで探してたら見つけた。
「あつまり」収録バージョンの「オレンジペニス」を使ったMAD動画。
めっちゃ面白い・・・
おいちゃんの1回目の加入時の音源。
この音源の裏話も色々面白いんだけど、その話も今回は割愛しておこう。
詳細は、確か「筋肉少女帯自伝」に書いてあった気がするので興味ある人は読んでみたらいいと思う。
まだ売ってるのか知らないけど。
気が付けば、めっちゃ長々と書いてた・・・
やっぱり筋肉少女帯の話になると、愛が止まらなくなってしまう・・・
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