- 2013年5月3日 18:58 CAT :
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片目の鬼が来る~「春来たる鬼」発売記念巡業~
はい。
と言う訳で、行ってまいりましたよ。
1年ぶり。
1年ぶりにして、犬神サアカス團となってからは、初の興行参戦でございました。
今回も、昨年同様に広島だ。
弟と2人で参加だ。
今回のツアーも、香川はおろか、四国にすら寄り道してくれなかったので、しょうがない・・・しかも、何と平日。
正直どうしようか悩んだんだけれども、やっぱり「春来たる鬼」を、実際聞いてみたい。
興行会場で聴いてみたい。
と言う欲求にはどうしても勝てず(そうじゃ無ければ、弟だけ興行に行かせて、音源を手に入れるって方法だってあったんだよ。
)、仕事は休むわ、子どもと嫁は家に置き去りにするわ、平日だから、高速料金は高いわと言う、ズタボロの状態で行ってきた。
それでも、行きたくてしょうがない。
そんな魅力のあるバンドさん。
何ですよ。
犬神サアカス團は。
「恐山」のツアーにはいかなかったんだけれども、今回は何をやってくれるんだろう?やっぱり「恐山」の曲が中心に何のかな?定番曲の「憂鬱の道化師」とかはやってくれるよな。
「犬神天国」はなくなってしまったんだろうけど、それでも「白痴」はやってくれるよな。
などなど、会話をしながら、どんな興行になるのかワクワク。
ちなみに、BGMは、「ストロベリーソングオーケストラ」の「血の濫觴」。
何となく、「すげーバンド見つけたんだよ。
お前もはまれよ」と言う、自己顕示欲の塊がそうさせたらしい。
なんだかんだと言いながら、広島に到着。
駐車場などを探してうろうろしてたとは言え、駐車場に車を置いた段階で、まだ午後5時くらい。
開場は、午後6時半なので、その間は、少々カラオケでもする事になった。
(ただ単に、ビックエコーが目に止まっただけだけど)
カラオケでは、車の中で「ストロベリーソングオーケストラ」聴いてたんだし、やっぱり、「犬神サーカス団」を歌わねば。と、弟と交互に犬神サーカス団の歌を歌ってた。
締めに「地獄の子守唄」を歌って、テンションもかなり上がってきた。
体力もほぼゼロ。
ついでに、テンションあがって熱唱しすぎて、喉も潰れるてしまうと言う、満身創痍の状態で、ビックエコーをあとに。
ちなみに、そのビックエコーにエレベーター。
(↓)
「としる」と書いてあった・・・顎をしゃくれさせて、Xジャンプしろとでも言うのだろうか・・・今から、行くのは「犬神さカス團」の興行だと言うのに・・・そんなこんなで、興行会場へ到着。
おお。
おお。
興行の告知もある。
さらに上がるテンション。
「1階部分で列をおつくりください。
」との注意書きを読むも、誰一人周りにいない。
場所も、時間も間違ってないはずなのに・・・
そう思いながら、階段を上って行くと、行列が。
みんなあの注意書きを無視していただけで、今回の興行の参加者が少ないって話ではないのか。
となんだか嬉しくなった。
いや、昨年同様、ホント会場付近にそれっぽい方が一人もいらっしゃらないから、凄く不安になるんだよ。
香川だったら、駅から会場までに、明らかに手首に傷つきで仲間の匂いがする方もいらっしゃるからな。
とかなんとか言ってる間に開場。
中には言ってみると、今回も、前回同様30人くらいかな。
今回は、弟の希望もあって、いつもの情次兄さんの方じゃなくて、ジンちゃんの方に陣取ってみた。
(弟がベース弾くから)
その後は、ネットで「わかめちゃんのパンチら画像」を探したりしてるうちに、開演と相成りました。ふと後ろを振り返ってみると、なんと後ろに、凄い人の山が・・・
これまで、何度か参加した興行の中で、一番人数多いように感じた。
しかも、今回は、男が多い。
いつも何か、オレと弟以外男なんていない位なのに・・・たぶん、会場限定シングルと言う言葉が、普段興行に足を運ばないけど、コレクター魂を燃やしている男のファンの心根を揺り動かしたんだろうて。
ステージ上には、日本国旗と旭日旗が掲げられてる。
クソチョンがその場にいれば、発狂するような素敵なステージングに思わず、興奮を抑えられなくなる中、出囃子は「故郷和讃」。
まぁ、それはそうだろうね。
そして、幕をあける「犬神サアカス團」の興行。
一曲目は、まさかの「吐気」。
「被害者面」を期待していたんだけど、確かに、この「吐気」も一曲目にふさわしい、ドロドロとしつつ、ノリノリのナンバー。
心に刻みつつも、縦ノリも出来る。
そして、そのまま定番曲「憂鬱の道化師」へ。
(ここは、何気に予想通りだったりする)
もうこの辺りでは、鳥肌も止まらない。いつもの感じだ。
そして、やっぱり「犬神サアカス團」になっても、最高じゃないか!と思う。
そのまま、結構レア曲(だと勝手に思ってる)「花嫁」、んで、「恐山」の中では一番ノリノリな「浅草心中」から「陰謀論」と、テンションは最高潮に。
ここで、聴いたことのないイントロが。
(どうでもいいけど、このバンドの曲なら、全てイントロ聞けば曲名くらい分かりますよ。
歌えますよ。
それがファンってもんだろうが!)
そう。この曲のためにオレは、仕事を休んでまで、広島まで来たんだよ。
20分の大曲にして、新曲「春来たる鬼」だ。
物悲しげなイントロから始まるこの曲。
とにかく凄い。
凄まじい。
何か、めちゃくちゃカッコいいし、そもそも、何だこの演奏は?確かな、演奏力から繰り出される圧倒的プログレ。
4人編成。
ギターもベースも一本なのに、何をやって、どうこの音を構成しているのかが、一聴しただけでは分からない。
と言うか、テンポすら取れない。
この曲だけは、のったりせずに、冷静に、じっくり聞こうと思ってたんだけど、じっくり聞いてもただただ、その迫力に圧倒されるだけ。
カッコいいとか、感動的だとか、死にたくなるとか、そんな一辺倒な感情じゃない。
何だこれは?!が一番素直な感想だと思う。
聴き終わった。
20分・・・?今、ホントに20分経ったのか?そう思ってしまった。
前評判は嘘じゃない。
ホントに、中だるみとか一切しないまま、終わってしまった。
20分経ったなんて信じられないままに。
「春来たる鬼」の余韻に浸ってる中、その次に来たのはまさかの「箱舟」。
マーシーさん作曲の美しいバラードだ。
おおおお・・・レア曲にして、大好きな曲が。
前回聞いた「サーカスの人魚」並みの感動が押し寄せる。
そのまま「いつか」とバラードが続き・・・そして、なぜか「一つ目小僧」。
前の「サマーオブラブ」の興行でも聴けなかったレア曲。
何か、レア曲多いように感じるな・・・
このあたりから、少々記憶は曖昧になってくる。
ただ、「恐山」で一番好きな「蜘蛛女」や、「ビバアメリカ」で一番好きな「幼女人形」、定番曲「自殺の歌」(いつもながら、会場全体が一つになる「死ね!死ね!!死んじまえ!!」は、狂気染みてるよな。
冷静になって考えれば。
)などなど、その後も、期待を裏切るはずのないセットリストで、もうどうして良いか分からない事に。
そして、ラストナンバーには、何と何と「地獄の子守唄」!!!
事前にカラオケで弟と熱唱したこの曲を、まさか、生で聴ける日が来るとは・・・この曲に関しては、もはや、あまりの感動に涙すら滲んでおりましたよ。
歌い終わると、一礼だけして、ステージを去るメンバー。
あぁ・・・
ホントにMC一切ないのね・・・
分かってたことだけど、その部分では、やっぱり寂しい。
これまでの興行と比べて、何かが足りないと少し思ってた原因はこれだったのか・・・
とか何とか、急にちょっぴり冷めてしまい、変な思考が頭をよぎりだした。
オレは、楽曲も好きだけど、メンバーの皆さんの事も大好きなんだと思う。
そして、メンバーの皆さんが、MCで仲良さそうに話してるのを見る事が、凄く楽しかったんだと思う。
それが、興行での楽曲の良さを何倍にもしてくれていたんだよ。
多分ね。
全てを省いて、唄と演奏だけで勝負する。
と、明兄さんは言ってた。
それは確かに、素晴らしいことなんだけど、もし本当に、それだけを求めているのなら、その大部分はCDでも補えたかもしれない。
もちろん、生音で聴けると言う感動は大きい。
実際に、これまで何百回と聴いてきただろう「地獄の子守唄」を聴いて、あれだけ感動出来るんだから。
でも、それ以上の何かをやっぱり求めてしまってたんだろう・
最初から、全てそれを封殺していたのなら、話は別だったのかも知れないけど、興行での、仲睦まじい感じのMCとか、物販で手売りしながら気さくに話をしてくれる情次兄さんや、ジンちゃんを知ってしまっている上で、ある日唐突に「それはもう今日からしないね」と言われても、瞬間的に対応なんてできないのかも知れない。さだまさしが、くだらない話をタラタラ軽快に話した後に歌う「無縁坂」にいつも以上に涙することに似ていたのだろうて。
つまりは、まだオレの感覚が明兄さんの域に到底達していないと言うだけなんだろうけども。
だったら・・・だったら、もう本当に、エンターテイメント路線を消し去って「常世の虫」とか、「兄の病の特効薬は死臭漂う血の池地獄のような人肉スープの形而上学」とか、「赤猫」とか、「瓶づめの胎児」とか、「陽炎」とか、「カナリア」とか、「苦海浄土」とか、「待ちわびた日々」とか、「籠の鳥」とか、「恐山」とかそんな楽曲で固めてしまって、終演後には、自殺したくなるような気持ちにさせて欲しかった。
本来、オレが犬神サーカス団に出会って、最初に感動したのは、その部分だったんだし。
などなど・・・
そんな、少々冷めてしまったままでアンコールへ。
アンコールは、「地獄へ落ちた子どもたち」と「光と影のトッカータ」。
おおお・・・どっちも大好きな曲だけれども、なんで、「犬神サアカス團」の興行で、「恐山」の楽曲数と「サマーオブラブ」の楽曲数が一緒なんだろう・・・みたいな事もちょっと思ったり思わなかったり。
その前に、少しさめてしまった部分を振り払うように、楽曲に集中し、のりまくった。
それが、本来は、若干間違った楽しみ方だと分かっていつつも。
そして、2回目のアンコール。
弟と「もう『白痴』で逝ってしまおうぜ」くらいな意思確認をしての、一曲目は、夜行列車。
おお・・・「念仏谷」が来るかと思ってたのに、意外!!でも大好きな曲。
おおおおおおおおおおお!!とここで、テンションを結構持ち直す。
やっぱり好きな曲を聴けるとテンションもダダ上がりだ!!
そして、ラスト!!
「皆殺しのララバイ」!!!
って!!なにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!
「白痴」なかったあああああああああああああああ!!!!!!
この最後の「白地」のために温存しといた体力はどうすればいいんだ・・・「皆殺しのララバイ」めっちゃ好きな曲だけど・・・だけどぉぉおおおおおおおおおおお!!
世はまさに不完全燃焼!!!
ついでに言うと、オレが物販コーナーに立ち寄った時に、メンバーの誰も居なかったと言うおまけもついてたりもしたと言う。(まぁ、これは、たまたまオレが言った時にまだ来てなかっただけかも知んないけど。
)
帰路に立ちながら、少しだけ、無念だった。興行自体は、最高だったと思う。
セットリストも、各時代から(なぜか、サマーオブラブが多めだったけど)万遍無く、しかも、結構レア曲もやってくれて凄い満足してる。
なにより、新曲「春来たる鬼」がとてつもなく素晴らしい曲だった。
そもそも、それを目的で来た訳だし。
でも、心の奥底では、どっか「MCや犬神天国はなくても、最後の『白痴』はあるよね」とか思ってる部分があったんだと思う。
ファンになって何年か経った時、「最後のアイドル」と言うシングルにおまけで興行DVDがついて来てた。
そのDVDを見た時から、いつも妄想でも、現実でも、興行の最後は、『白痴』だった。
初めて興行に行って、その流れをホントに目の当たりにした時の感動は、今でも鮮明に覚えている。
前回の興行に行った時に、「この流れも今回で最後なんだな」と心にきめて、楽しんできた。
でも、やっぱり、それを期待してしまってたんだろう。
「犬神サーカス団」じゃなくて、「犬神サアカス團」なのに。
それは、「特撮」のライブの最後に「釈迦」を期待するようなもんなんだろうか?
多分そうなんだろうて。まだ、オレが「犬神サアカス團」になった事についていけてないだけなんだと思う。
うぬぬぬぬうう・・・・
でも、それはそれ。
オレは間違いなく新曲「春来たる鬼」の素晴らしさも含めて、バンドとしての底知れなさを再確認した訳で、これからも、ズッと応援し続けていく。
それだけは、間違いないです。
。
だからいいんだ。
いつか、バンドの方向性に、オレの頭がついてくその日までの話だ。
・・・何か知らんけど、途中から未練たらたらの変なテンションになっちゃったな・・・
まぁ、良いか。
取りあえず、がっつり楽しんで、無事帰ってまいりましたよ。
今後の活動と、今度こそ・・・今度こそ・・・四国での興行を期待して、今日のところは終わりにしておこう。
・・・すげぇ~長くなってしまったけど。
(広島なのでな)じゃあの。
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