- 2013年7月9日 21:52 CAT :
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遥かなる旅路 さらば友よの巻
夏の日の朝。
6時くらいに、窓をあけると入ってくる空気には、ひどく懐かしい匂いがある。
小学生の夏休み。
眠いのに無理やり起こされて、フラフラと通っていたラジオ体操の時の匂い。
当時は、何よりも嫌で仕方がなかったけれども、今になると、この空気の匂いが、何とも心地良い。
今って、夏休みのラジオ体操。
無くなってるだそうで・・・
と言う事は、今の子どもは、大人になった時に、この感覚を味わう事が出来ないと言うことか。
それは結構、可哀そうな気がしてならない。
何でなくなったんだろう・・・?
さてさて。今日、遂に描き終えてしまった。
「US」と言うマンガを。
第一話を描いた時の日付が、2001年の8月だったので、ほぼ13年の月日と言う期間、描いてきた一つの物語が終焉を迎えたと言うことらしい。
最後の1ページを描き終え、その下に「終わり」の文字を書いた瞬間のビックリするような充足感。
こんな気持ちになれる事が、オレのこれからの人生であと何回あると言うのだろうか・・・
そして、年月ももちろんのこと、物語自体の長さも最長となったこの物語と、お別れする事になった。
もう、この物語のキャラクター達が勝手に動き出すことはない。
それを、絵として残して行く事も多分ないんだろう。
思えば、元々は、高校時代にさかのぼる。
当時、ほぼ初めて割と長編の物語を完結させる事が出来たオレは、画力アップには、漫画を描き続ける事が一番だろう。
という結論に達した。
で、当時たまっていた短編用のネタをいくつかくっつけて、その全ての短編に少しずつ主人公が絡みつつ、次第に物語が一つにまとまって行く。
そんな漫画は面白いんじゃないかと思いついた。
(今考えると、そんな話結構よくある気がしないでもないけど・・・)
そして、短編と短編を違和感なくつなぎ合わせる為の設定を考え始めた。考え始めると、もう止まらない。
主人公のバックボーンから、ヒロインの設定、世界観の設定、そして、物語の大筋まで、暇さえあればずっと考え、ノートに描き綴ってた。
全体的には、当時異常にはまってた「トライガン」って言う漫画みたいなのを描きたいなぁ~みたいなイメージがあったりもした。
(結果的には、序盤以外かすりもしなかったけど・・・)
大体の構想がまとまって、第1話を描き始めるまでに、1週間とかからなかったように記憶している。結局、その1週間で広げまくった大風呂敷を、しっかり描き切るのに、13年の歳月がかかってしまったと言うことらしい・・・(まぁ、その時々に影響受けたものとかで、後付けの設定とか、キャラも出てきたりはしたけれども。
)
最終的には、その最初のノートに書いた構想通り、全部で15部。しかも、各部ごとにこんな事を書こう見たいに考えていた事も大体、当初の構想通りに描けた。
むしろ、ここまでぶれなかった事に結構ビックリ。
しかも、「大体、この話は○話くらい使って書こう。
」とか構想してた奴も、12部が3話、13部が3話、14部が5話はみ出しただけで、ほぼ予定通りに描けたと言う。
自分でも言うのもなんだけど、高校生のオレすげぇ・・・これが、思春期の力か・・・
まぁ、途中年単位の休憩も挟んだりしたけれども、それでも、最後まで描き切れた事にただただ感無量。
もっと内容に突っ込んだ事も描きたいけれども、また、漫画の方を読んでもらいたいので、そこは我慢しておこう。
約2800ページ。
全135話をもって、「US」と言うマンガは終了だ。
これで、死ぬまでに描いておきたい物語がまた一つ完結した。
とりあえず、いろんな奴に読ませてみたい。
・・・ような気もするけど、長すぎて、気軽に読んでみてや~とも言い辛い。
元々、99%は自分のために描いてきたわけだし、まぁ、機会でもあればと言う事で。
さようならです。
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