2014年10月7日 23:15 CAT :
       

信じるものは資本の正義

こんな夜は、少しだけ昔の事を思い出してしまう。

そんな夜もあったりなかったりする。

割と、自分語りは好きな方で、色んな話をブログとかでは、ダラダラと垂れ流すけれども、実は、周囲に対しては、あんまり話したりはしない。

家族にもあんまり話してこなかった。

多分、嫁が一番そう言う話に関しては知ってるだろうと思う。

誰にも話してこなかった色んなチョッと苦い思い出や、赤面モノの厨二病な思い出。

それは、永遠にオレの心の中だけにあるものだと思ってた。

でも、ある日気がついてしまった。

そんな記憶が、確実に消え去っている。

頭の中から消え去ってる。

忘れてしまったのか、それとも、その思い出が入っている引き出しの開け方を忘れてしまったのか・・・

もうかなりの思い出が、自分の意志では思いだせない状況になってしまったいるらしい。

そんな中、ふと思い出した一抹の情景について。

オレは、小学高学年の頃、学校のソフトボールクラブに入っていた。

若干、入らされていたと言う方が正しい気もするけれども。

どういう経緯で入る事になったのかは、あんまりはっきり覚えていないけれども、確か、小学校自分に割と話をしてくれてた「T君」に誘われて、それが嬉しくて・・・とかそんな感じだったように思う。

ソフトボールなので、やはり、体育会系。

メンバーも皆そっち系。

勉強より運動が好きで、口が悪くて、乱暴。

そして、チョッと悪い事が好き。

オレは、そのクラブのメンバーととにかく馴染めなかった。

今考えると、もしかしたら、そのメンバーはオレの事をそこまで嫌ってはなかったかもしれない。

ただ、彼らの普通の接し方、いじり方がオレにとっては、もういじめのようにしか感じる事が出来なかった。

監督とかも、今から20年ほど前なので、暴言体罰あり、練習中は水分補給なし、罰はグラウンド周回。

と言う、時代。

良くソフトボールを投げつけられたり、ヘルメットの上からとは言えバットで頭を殴られたりしてた。

(もちろん、本気ではしてないけど。)
入ってすぐに後悔したけれども、怖くて辞めるとも言えなかった。

頑張ってやり続けて結果、こんなオレでも、レギュラーになれ、打撃の方だけは認められ4番を打たせて貰えてた。

(守備はからっきしだったので、DH制がある試合では、打撃専門だったけども。)
その頃には、そのチームには、居場所が出来てた。

結果的には、引退後もOBとして、時々指導がてらに様子を見に行く位になってたし。

今となっては、チョッと良い思い出になってると思う。

今日、思いだした情景は、そうやって自分の居場所が確保できる前、入って数カ月の頃。

練習は毎週土日にあったんだけど、とにかく、その土日が嫌でしょうがなかった。

出来るだけ休もうと、仮病を使いたかったけれども、なかなか嘘をつけなくて、いつもいやいや練習に参加してた。

そんなある日、本当に体調がすぐれない日があった。

熱はなかったから頑張って学校には行ったけど、運動はできそうにない。

と言う事で、その日は練習を休もうと思ってた。

(無理すればいけない事もなかったけど、とにかく行きたくなかったから・・・)
そんな日に限って、オレを誘った「T君」が珍しく「一緒に行こうぜ」と家まで迎えに来てくれたんだよね。

オレとしては、「何て余計な事を!!」と思った。

案の定、オレが休むことを容認してたじいちゃんは「せっかく迎えに来てくれたんだから、一緒に行けば?」と・・・まぁ、そうなるのはしょうがない。

とにかく休む気満々でいたオレは、その日、迎えに来た「T君」の方を見向きもしないで、「今日はオレは、本当に行けないんだよ。

体調が悪くて・・・」と冷たく突き放した。

「T君」は、無言で立ち上がり、じいちゃんばあちゃんに「おじゃましました」とだけ言って出ていった。

ふと考えた。

「T君」も、オレと同じで気が進まなくて、しかも入ったばっかりだから、練習が嫌で、だから、自分を奮い立たせる意味でも、誘いに来てくれたんじゃないかと・・・(実際、そんな感じだと、今でも思ってるけども。)
急に、心苦しくなってドアを出ていった「T君」を追うようにドアを開けて声をかけた。

「T君」は振り向かずに立ち止まった。

そこで、「やっぱりオレも行くから、チョッと待ってて」と言えれば、どれだけ良かったのか、オレの口から出た言葉は「ごめんな。

監督に伝えといて」だった。

振り向きもせず「T君」は再び歩き出し、そして、一人練習へ行ってしまった。

学校であった時、練習の時とか、それからも、変わりなく接してくれていたけれども、「T君」がオレを誘いに来る事はもう二度となかった。

思いだしたのは、その「T君」の後ろ姿。

彼とは、高校から別になり、今は東京にいて、ほとんどこっちには帰ってきてないとか、伝え聞いてる。

今も元気しているのだろうか。

なぜ、思いだしたのかは、誰にも分かりはしない。

小学校の頃。

とにかく、オレは友達もほとんどいなくて、いじめられる所か、相手にもされないまま過ごしてた。

その原因になるような、今考えるに「オレって最低だ」って思う事が沢山ある。

冒頭で書いたとおり、大半は忘れてしまったけど、それでも、まだ、沢山ある。

そんなヤツ、誰だった相手にしたくないだろうて。

ふと訪れる。

少しだけ懺悔の夜。

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