2009年11月18日 1:28 CAT :
       

バーバラズ・タンゴ・リテヌート

「ニクキュウキモチヨシ」
昼には近くの会社のサラリーマンが昼食を買いに殺到するような
そんなどこにでも小さなコンビニの一角に
ほとんど誰にも気づかれないまま
日がな一日眠ってばかりの
何だか薄汚い茶色い野良猫がいた。

もう人間なんて見飽きてしまった
その野良猫は
人間が近づいてきたってお構いなしで
日がな一日眠ってばかり。

わずかな時間しかない昼休みに
わざわざ野良猫の相手をする暇なんかある人間は居ない事を
その野良猫は知っていた。

そんな時間があるのなら
少しでも
そこの公園のベンチで日向ぼっこでもしながら
すり減らした気持ちの回復を推し量る事に
人間は精一杯だと言う事も
その野良猫は知っていた。

いつものように何とはなしに眠っていたその猫に
1人の
何だか浮浪者のような風貌をしながら
どこか高貴な雰囲気と髭を蓄えた一人の紳士が近づいてきた。

ネコの肉球は目も覚めるようなピンク色。

紳士は静かに猫の肉球をプニッと押して
「ニクキュウキモチヨシ。

 だけれども、フェラチオに比べれば
 まだまだお前の肉球は気持ち良しでは無い」
とだけ言った。

野良猫は「ミミ」としかしゃべれないんだけれども、
何だか悔しい気持ちになった。

野良猫はフェラチオが何なのか良くは分からないんだけれども、
何だか悔しい気持ちになった。

次の日には
もうその野良猫がいつものコンビニから居なくなってしまった事に
気が付いた人間は誰も居なかった。

誰にも知られないまま
野良猫は旅に出た。

気合を入れて
「ミミ」とだけ鳴いて
旅に出た。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

と言う、物語を思いついた。

この後の展開・・・

この野良猫は「ネコ仙人」の元に赴いて、特に意味も無いのに滝に打たれて、初めて自分の毛皮が割と水をはじく事を知ったりする・・・

・・・見たいな感じなんだろうと思うけれども、何分とてつもなく長い物語になりそうなので、冒頭部分だけ簡単にここに残しておこう。

いつか、また演劇が出来るような機会があったら、その時(覚えてたらの話だけど・・・)この物語をしっかりと完成させてあげたいと・・・そんな事をふと思った。

実はもうひとつ。

かなり昔に考えた、何もかもに絶望した時、果たして人間は何に楽しみを見出せるのか?・・・と言う、物語も今日、嫁と話をしていてふと思い出した。

「神様とその他の変種」以降、頭の中が物語になっている気がする。

そんな気がする。

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