2020年9月6日 0:17 CAT :
       

がむしゃらオナニー はじけ飛べティッシュボンバー

学生時代、良くつるんでいた連れに「ぶー」と言うやつがいた。

いつ出荷されてもおかしくない子ブタだったから「ぶー」と呼んでいた。

そいつとは、一緒にマンガ描いたりと言う創作活動的な事もよくやったし、何よりオレが団長さんしてた劇団のお荷物野郎で、一緒に演劇も作ったりしてた。

そんなある日の事。

アイツはオレに対して、自分が大好きなSlipknotの結成の話とか、各メンバーの生い立ちとかを散々語った。

どこまで本当だったのか分からないけど、メンバーがスラム出身で子どもの頃から地獄見てきたとか、金持ちになる事に異常な執着があったとか、レコーディング中に瓶で頭カチ割ってテンション上げてたとか…色々。

そしてそのあと、「だから、あいつらの音楽はシャレにならんのよ。あんたみたいなお坊ちゃん育ちには絶対に超えられない壁がある」的な事を言った。

確かにオレは、坊ちゃん育ちだと思う。

実家が裕福だったかと言えば、それは良く分からないけど、今になって思えば、「あ・・・オレお坊ちゃんだったわ」と思うエピソードがてんこ盛りだったりする。

まず、子どもの頃まぢで、坊ちゃん刈りされてた。


参考画像(↑)

お金で苦労したことはもちろんない。

家が欲しいって言えば、今でも多分、ポンとお金くれるか、建ててくれるだろうくらいには、お坊ちゃんだと思う。

でも。

でもだ。

それはそれとして、モノ作りに生い立ちは関係ねぇだろうがよ!!と、思ってる。

何だ?あれか?金に苦労して、辛い思いしてないと、良いものは作れないのか?

それを言うんだったら、そんなお坊ちゃん育ちだった為なのか、元々の病気なのか知らないけれども、うまく社会に溶け込めないまま、友達も居なくて、いつも一人だったとか、そういうどうしようもない閉塞感はどうなんだよ。

小学校の頃なんて、本当の貧乏な人たちにアホみたいにたかられて、おもちゃとかカードとかごっそり持ってかれてたわ。虐められてたわ。

その結果できた鬱屈とした性格はどうなんだよ。

などなど、色々思ってたりする。

「あしたのジョー」は嫌いで、「がんばれ元気」が好き。

「あしたのジョー」なんて、それこそ、「ジョー」のような生い立ちだからこそ、ハングリー精神があってこそ強くなれると言う、ぶーの言ってた話を体現したような話だ。

「がんばれ元気」は、いつでも襟付きの服着て、大きな家に住んでいるような坊ちゃんなのに、隠しきれない狂気と暴力性があって、その結果強くなっていくと言う、「あしたのジョー」のアンチテーゼなお話し。

もちろんリアルタイムの世代な訳じゃないので、どっちも結構大きくなってから、しかもほぼ同時期に読んだ。

そして、オレは「がんばれ元気」派だった。

犯罪を犯した奴は、生い立ちをほじくられる。家庭環境をいじられる。

オレは声高に言いたい。

そう言う特殊な環境に居なくても、面白いものが作れると。

多分、普通に育った異常な奴がいっぱいいると。

オレは自分の中に悶々と出てくる妄想や願望を切り取って、形にし続けてきた。

それに対して、「甘ちゃんが描いた絵空事だな」とか言われるのは、凄く嫌なんだよ。

確かに甘ちゃんだし、苦労なんてほとんどした事ないかも知れない。

でも、創作に生い立ちは関係ない。

そう信じて、今日も悶々と出てくる妄想や願望を切り取って形にし続けていくのです。

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