- 2020年9月8日 0:18 CAT :
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「中指のペンだこ」酢漬けで晩酌一献の夜は嵐
オレが書いたシナリオがマジで映像化されて公開された。
現在進行形のお仕事なので、今後もコツコツと書いていくだろうし、すでに書いたやつも今映像化されているんだろう。知らんけど。
すごく不思議な気分で、それを見ていたんだけど、一つ思ったことがある。
あ・・・これ、人気でないわ。ごめんなさい。と。
メッチャ面白いと思う。
やっぱり、自分で書いたものは面白い。
世界一面白い。
ただし、オレの感覚でなら。なんだよね。残念ながら。
はまる人は、はまってくれると思うんだけど、絶対万人受けはしない。
あんなに、個性殺して日和見な感じで書いたのに、形になったものを見たら全然いつものオレの書いた奴だった。
ここで紹介とかしないけど、多分、オレの書いた何某かを見た事ある人が見たら、一発でばれるんだろうな。
さてさて。
今週も何とか「Gの世界」1話分、13ページ描き切る事に成功した。
ホントギリギリだった。
色々忙しいけど、それでも、あと1話は描かねばならない。
区切り良い所までは、更新途切れさせたくない。誰のためにかは知らん。オレのためだ。多分。
そんな良く分からない矜持で、コツコツ絵を描いております。
前述のシナリオはお金もくれるお仕事だけど、この漫画を描くと言う行為は当たり前だけど、1円も貰えない。
100%趣味でやっている。
でも、何でか、お仕事よりも強いこだわりを持ってやってる。
何なんだろうね。
この自分の頭の中にある妄想を形にすると言う行為と、それを自分で褒めちぎると言う行為こそが、鬱屈とした思春期において、唯一アイデンティティを保つ方法だったんだと思う。
だから、今でもその行為にだけは妥協しないんだと思う。
人のために描く絵じゃない。自分のために描くものだからこそ、こだわっております。
なので、描き終わった後、少し時間をおいて読み直してみると、どうしても気に入らない絵が出てくる。
流れ的にこういう演技じゃねえんだよ。
演劇をやってた時は、脚本、演出、監督をやってた。
その時の感じに近い。
キャラクターに対して、この流れでその演技は違うよ。ここは、こうだろう?と。ね。
今回の「Gの世界」55話では、2か所あった。
たまには、その没の方も紹介したいと思った次第であります。そういう羞恥型オナニーであります。
まず、10ページの八神を慶斗が追いかけるシーン。
最初は、横のコマとの対比で叫んでる口のアップを描いてた。
でも、あとから読み直して、これじゃあイマイチ慶斗くんの感情が分かりにくいなと思い、表情が付いた顔に書き直した。
うん。
すごく良くなったと思うよ。ワトソン君。
もう一つ。
で、このあと、ラームの誘いを受けて、八神が兄弟と決別するときのシーン。
チョッとネタバレになっちゃうけど、このシーンで、八神は、兄弟を切り離したくないけど、兄弟のために自分の魂を売ってラームに協力を仰ぐ。そんな心情なんだ。
それを言葉にしちゃうとなんか軽くなるので、顔だけで表現したかった。
最初は、凄く迷いがあって、本当にこれでいいのか悩みつつ、弱みを見せないために必死。そんなイメージで描いた。
これはこれで、個人的には渾身の表情だと思ったんだけども、読み直してみたところ、ふと思った。
決別のシーンで、八神が悩むのか?と。
最初は、そんな八神でも悩むほど強烈な出来事。的なニュアンスも入れたかったから、この表情しかないと思った。
思ったんだけども、やっぱり違う。
コイツは、どんな時でも弱いとこは見せちゃダメなんだ。
だから、圧倒的に強い決意をするけれども、その奥に少しだけ迷いがある。そんな表情に出来ないかと描き直した。
さっきのも良かったけど、正解はこっちだったと思う。
強い決意の中に迷いを唯一見せるシーンだ。
唯一迷い、悩むシーンじゃなかった。
と、まぁ、こんな感じで、毎回何度も読み直して、気に入らないカットは描き直して、気持ちいいオナニーに浸っているわけですよ。
でも、先日の話通りほめてもらえたらやっぱり嬉しいことも分かったし、たくさんの人に呼んでもらいたいとも思っているみたい。
難儀な性格だと言う事ですな。
しかし、表情描くのって難しい…
全然描けない…
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