2024年8月7日 12:10 CAT :
       

夏の読書感想文「じゅげむの夏」を読んで 3年ざくろ組 しもたろうに

息子が夏休みの宿題の読書感想文で苦戦していると言う事で、課題図書の「じゅげむの夏」と言う本を読んでみた。

うん。面白いと思うよ。

お話を一言で言うなら、ちょっと説教臭い余計なファクターが入った「スタンドバイミー」と言った所。

小学生の読書感想文の課題になる本なんてこんなもんだ。

数年前、娘の読書感想文の課題図書になってた「ゆりの木荘の子どもたち」と言う本は、色んな読み方が出来て、深読みしようと思ったら相当怖い感じにもなって面白いと思ったのをふと思い出す。

この「じゅげむの夏」はそう言う意味ありげな描写もほぼなくて、良い意味でも悪い意味でも凄く分かりやすい話だったと思う。

ではなぜ、息子がこの話で読書感想文を書くことに苦戦しているのか。

何となく分かるんだよ。

「スタンドバイミー」って言う映画を子どもの頃見た時、オレは「この映画の何が面白いんだ?」と思った。

面白さなんて1ミリも分からなかった。

今でこそ、「青春映画」として面白いと思うけど、青春真っただ中に見たって、自分と同じような日常を過ごしてる同年代の奴の何かを見せられている・・・ただそれだけなんだよね。

息子の心情は、多分、それに近い感じなんだと思う。

オレの息子なんだし、考える事なんて大差ないだろう。

オレなんて、本作のラストで、おそらく来年はもうまともに動く事も出来なくなるであろう「かっちゃん」が、確実に自分には訪れないだろう将来の夢をたくさん書いて1000年以上生きている「おばけトチノキ」に埋めるシーンで涙腺が緩くなってしまった。

でも、息子はそれに対しても何も思わなかった。

オレは別にそれでも良いと思う。

息子に色々聞いてみた。

そしたら息子は「自分の持っている答えとこの作者さんの持ってる答えは多分違う。だから、読んでて面白くないし、こんな本を読まなければいけないなら読書なんて一生しなくて良い」と答えた。

「だったら、その思いを原稿用紙に書けば、読書感想文終わりじゃん」と言ったんだけど、「そんな内容じゃ、先生から認めてもらえない。でも賞をもらえるような文章を書けるほど、この本の内容が分からない」だって。

何か、色々こじらしてるなぁ~。と。

小学校教育の弊害とでも言うのでしょうかね。

オレは、小学生の時(中学生だったかな?)「読書感想文の題材として漫画がダメだと言う事に納得がいかない。普通の本より優れた漫画だってたくさんあると思う。だからその中の一つを紹介することでこれを読む人の意識を変えたい。」みたいな書き出しで、「寄生獣」を題材に読書感想文を書いた。

勿論、先生方は歯牙にもかけなかったけど、それで良いと思う。

翌年もほぼ同じ書き出しで「賭博黙示録カイジ」で読書感想文を書いた。タイトルは「金は命より重い」。

オレの両親は呆れ果てて何も言えなかった。

それで良いと思う。

かと言って、先生の望む文章を書いて褒められまくってた妹と比べてどうこうと言われた記憶もないので、もしかしたら、どう対処するべきか両親も思いあぐねていたのかもしれない。

好きな事を書いて、自分の思いの丈をさらけ出すと言う行為も大切だと思うんだ。

求められるものを作ると言う事も勿論重要なんだろうけど、結局、最後に求められるのは自分だから出せる何かなんだ。と、ここ数年特に思うようになった。

それはきっと、先生に認めてもらえるとか、賞を取れると言う事より、よっぽど重要な何かなんだと思う。

息子がそれに気が付いてくれたらいいなぁ。と、今はまだ小さな背中を眺めながら、感慨にふけっております。

まぁ、そんな感じで、息子の読書感想文が原稿用紙3枚分らしいので、今回は1200文字程度で「じゅげむの夏」の感想文的なものを書いてみたよ。

こんな内容の文章では、読書感想文の何らかの賞を取る事は決してできないと思う。

でも、オレの思いの丈は出せた。

息子がこんな方向性で文章を書いてきても、オレは諸手を上げて褒めちぎるよ。

頑張れ!若者たち。

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