- 2025年11月28日 12:12 CAT :
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「筋肉少女帯小説化計画」を読んで 5年ざくろ組 しもたろうに ~後編
前回のあらすじ!

と言う事で、こちらの小説の感想を書いていきますよぉ~

前回書いた通り、おそらく今回執筆されている作家さん全員が筋肉少女帯大好きなんだと思う。
筋肉少女帯が好きで好きでたまらないという愛が本の最初から最後まで溢れまくっていた。
なので、筋肉少女帯ファンを四半世紀以上も続けてきたおっさんとしては、もう色んな意味で読んでる最中ずっとニヤニヤが止まらない。
せっかくなので、一つ一つ感想を書いていこうか。
今日はがっつりネタバレしますので、ご了承くださいませ。
【中2病の神 ドロシー】
この曲自体がそもそも物凄く好きなんだ。筋肉少女帯の存在があったから生きてこられたというオレみたいな奴ってたくさんいるはず。
そんな奴らに対して「そんなバンドはいなかったんだ。生きてこられたのは自分の心だよ。」と言ってくれるという思わず胸が熱くなってしまう名曲。
ただこの曲自体は物語としては成立してないので、それがどう展開していくのかとワクワクしてた。
オチとしては、この本の中で一番好きだった。メチャクチャ素敵な終わり方。
構造的には「カーネーション・リインカーネーション」も意識したんだろうか。
何度読んでもラスト5ページくらいは鳥肌が立つ。読み終わった後「はぁ~あ~」ってなって何かホロッと泣いていたよ。
【十光年先のボクへ】
筋肉少女帯の楽曲の中では、「サーチライト」と並び立つくらいの大名曲「サンフランシスコ10イヤーズ・アフター」。この大名曲をどうやって料理するのか・・・と言う期待感が大きすぎた。
正直、え・・・そのまま終わった!感が強かった。
もう少し・・・こう・・・何とか出来ただろう・・・と言う気持ちが非常に強い。無念が残る感じでした。ごめんなさい。
【日光行 わたらせ渓谷鐵道】
「レティクル座行超特急」という題材をメチャクチャうまく調理してると思う。展開のどんでん返しが何度も起こる構成でページをめくる手が止まらなかったんだけど、それは一旦置いておきましょう。
この物語の本筋は何より「わたらせ鉄道」に乗ってからよ。
これあれですよね。山口美甘子が生きていたグミチョコのifストーリーですよね。
頭の中で何度も反芻した山口美甘子が生きていたグミチョコの物語が、眼前に現れた不思議な既視感に包まれた。
そしてオススメしてるアルバムが「レティクル座妄想」って言うのは、グミチョコを人生のバイブルにしてたおっさんにはたまらないですよ。
【ディオネア・フューチャー】
「ディオネア・フューチャー」と言いながら、その物語自体のノリは完全にステーシーの終章。と言うか、ドリューなんてそのまんまだし。
ステーシーが存在せず、ロメロ再殺部隊に入隊しなかった渋川みたいなイメージなんだろうか。全体的にどうしたって、ステーシー過ぎる気がした。
そして展開自体は、オモイデ教のそれ。
メグマで悪人を倒そうとしていたオモイデ教の赤間に対して、ジロちゃんが抵抗するという展開にそっくり。
赤間となつみさんと言う2人のキャラクターがドリューに統合されている感じだった。
じゃあ、ゾンは誰だ?と思ってたら、ドンマイ力場で出てきた次郎。
あぁ、こいつがゾンなのね。とか思いつつ読み進めていたら、そいつがオモイデ教のジロちゃん本人・・・。
これは流石に反則だよ。こんなのズルいズルい。
まだ他の作家さんの話はギリギリ自分の作品世界だったけど、この話だけは完全にオーケンの小説の世界なんだもん。
一番二次創作だなと思った。
いや、面白かったけど。
【福耳の子供】
前編の方で触れたけど、この本の中で一番読みごたえがあって面白かったと思う。逆に「福耳の子供」の歌詞世界がほぼほぼ関係ない。ぎり寅吉が福耳だったという所くらいだろうか。
オレも福耳と言われるとどうしても七福神さんを思い出すので、そのイメージで書かれたのかも知れない。
最期の寅吉のセリフが、苦節期間が長かった人間椅子と言うバンド、和嶋慎治と言うアーティストと重なってしまい、物凄く一言一言が重かった。
ただただ名作。
【香菜、頭をよくしてあげよう】
そんなのありかよ。と言う話だった。分かり易く書くのであれば、コマコ視点で書かれた「リンダリンダラバーソール」。
曲が「香菜、頭をよくしてあげよう」だからしょうがないけど、コマコではなく香菜視点です。
「リンダリンダラバーソール」と決定的に違ったのは、筋肉少女帯メンバーに対してオーケンが素直にリスペクトと感謝を語っているところ。
後半のオールナイトニッポンの下りは、ファン以外にはだるいだけの展開なんだろうけど、活動凍結の前後を追ってきたファンとしては、あの記述はねぇ・・・やっぱり、ぐっと胸に来るものがありますよ。
ただ、幻覚だったのかも知れないと言うオチがどうしても納得できない。
永の年月それぞれの人生を歩んできた二人が再会した時、ほんの一瞬の共有した時間の中で渡されたお誕生日券を差し出して「底の分厚いラバーソールがコマコは最後に君から欲しい」ってなるから、涙腺が崩壊するんですよ。
でもそれは幻覚だったかもしれない。はないよ。
最期で逃げた感じがしてそこだけが・・・そこさえなければ、ホント最高の作品だったのに・・・
と、結局褒めちぎったのかと言うと、微妙だったかもしれないな・・・いや、全体的に面白かった。それは間違いない。
何しか、ファンなら絶対必読の1冊。
読んでる時は、ニヤニヤが止まらないし、いちいち鳥肌が立つし、何か涙腺が崩壊しかけるし。
読まないのは人生の大きな損失だと強く感じるレベル。
ただ・・・それはあくまでも筋肉少女帯に人生を
狂わされた救われた奴だけなんだ。ファンじゃない人が読んだ場合にはこれは面白いのだろうか・・・と言う疑問符はつく。
だって、ホントに二次創作か!って感じなんだもん。
前にも書いたけど、最低でも、筋肉少女帯の全楽曲をがっつり聴き込んだ上で、「グミチョコ」全巻(できれば映画と漫画も)と、「くるぐる使い」と、「オモイデ教」、「ステーシー」、「リンダリンダラバーソール」、「ロッキンホースバレリーナ」、「ロコ!思うまま」くらいは読んでおかない、多分ニヤニヤ出来ない。
その意味ではライトなファンでも面白いのか・・・?となるかも知れない。
でもそれで良いんです。
ここ最近の筋肉少女帯の活動見てると、もう完全にコアなファンの方しか向いてないみたいな感じなんだもん。
それでもどんどん新規の若いファンが増えてるところら辺が、筋肉少女帯の恐ろしさなんだろう。
何しか素晴らしい本を読めて良かったです。
久々に長くなってしまったので、今日のところはこの辺で。
それでは。
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