2025年8月23日 12:12 CAT :
       

夏の読書感想文「サムライ8」を読んで~3年ざくろ組 しもたろうに

ここ最近、積み本だったマンガをいっぱい読んでおります。

その上で、一つ一つの感想もまた書くと思うけど、取り合えずこれだけは書いておきたい。

この漫画。

はい。

皆大好き「サムライ8」ですね。

買ってから数年単位で放置していた。というか、放置していた事すら忘れてた。

この令和打ち切り学会において最重要とも言える作品を、未読のままでいるなんて、そんな事が許されるはずがない。

・・・と言う事で読んでみた。

率直に一言で感想を言うのであれば、面白かった。

まぢで、絵もセリフも展開も至る所にセンスを感じる。

名作だよ。

ホントにこれがメチャクチャ不人気だったのか?と思ってしまった。

こんな事を書くと「はいはい。逆張りカッコイイね。」と言われるかもしれないけれども、思ってしまったものはしょうがない。

これねぇ・・・岸本先生がやりたかった事って多分、量子力学を基にしたSFだったんだと思うんだ。

量子力学をちょっとでも齧ってたら、物凄く分かり易い物語なんだよ。

姫と侍の関係は多分量子力学における「エンタングルメント」だし、至るとこに出てくる猫の表現は「シュレディンガーの猫」につなげたかったんだと思う。

あと、不動明王が出てくる回の有名な「そうとも言えるし、そうでないとも言える」と言う奴。

このネットミームとしてネタにされ倒したやつだけど、これも量子力学で言えば、本当にその通りなんだよね。

量子力学では、「そうである」「そうでない」「そうとも言えるし、そうでないとも言える」の3つの状態が存在し、観測によって事実が決定する。

不動明王が言ってるのはその事だと思う。

サム8の中で最もネタにされたであろう「失望されたかどうかは俺が決めることにするよ」のくだりもそれを考えると結構ストンと落ちてくる。

量子力学では、結果には常に3つの状態が存在し、観測によって結果が確定する。

つまり、自分が決める事によって結果が確定するんだ。とこう言う話なんですよ。・・・多分ね。

シミュレーション仮説と言うものがあってですな、この世界は宇宙の外側に存在する「何か」が作り上げたプログラムである可能性があるらしい。

しかも、その確率は年々高まっている。

この「何か」をオカルト界隈では「サムシンググレート」と言うんだけど、サム8では「不動明王」と言う名前にしたんだよ。

量子力学とオカルト話を融合させたSF作品。

それが「サムライ8」だとすれば、その辺の話が大好きなオレにとっては大好物な作品なのはもうしょうがない事。

ご理解いただけましたでしょうかね。

決して逆張り中二野郎ではないんだよ。

いい年して中二病を患ってる事は否定できないけれども。

まぁ、掲載がジャンプじゃ無かったよね。せめてアフタヌーンだったよね。

あとサム8で問題だったのは、量子力学で出てくる単語を別の単語に置き換えてしまった事だったんだと思う。

ジャンプ読者に分かり易くと言う配慮だったんだろうけど、それが逆に内容の混乱を招いてしまった。

車田先生の「リンかけ」がトンデモ理論を無理やり納得させるために物理学をそのまま使ったみたいに、一思いに全部そのままの単語で「量子力学ですよ!」ってやってしまえば、子どもたちに量子力学のメチャクチャ面白い世界を紹介することも出来ただろうに・・・と思うと、実に勿体ない。

以前、「君たちはどう生きるか」の感想で書いた話だけど、作品を理解するために別の知識が必要と言うのはやっぱり違うと思う。

「知っていると尚面白い」が理想なんだろう。

そう言う意味ではやっぱり駄目なのか。

でも掲載誌さえ違っていれば、「度胸星」のようなマニアが神と掲げる作品になっていた可能性が高かったと思うんだよね。少なくともオレは。

しっかりとした最後が見たかった。残念無念でございます。

二重スリット実験とかにロマンを感じた人は絶対に面白いと思うはずだから、未読の方は是非。

 

 

という感じで、2日続けて読書感想文を書いてみましたよ。

ちなみに、今日もちゃんと原稿用紙3枚分だ。

昨日と比べて、べた褒めになってしまったけどね。

それでは皆様、残暑厳しいですが、ご自愛くださいませ。

この記事を見てみる  ⇒

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA