- 2019年4月8日 23:50 CAT :
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ただ苦手なタイプだな
好きな情景がある。
オレが昔から表現したくて仕様がない情景がある。
前にも、チョッとブログでふれたことあるような気がするんだけども・・・それが「そこはことない哀れ」。
これだけ書くと、何ともイマイチ伝わらないと思う。
これに関しては、完全にオレの感覚になってしまうので、うまく書き表せないんだけども、「どうしようもなくなった人生のどん詰まりにおいて、それでもなお懸命にもがく姿こそ、何よりも美しい」とか、そんな感じ。
ヘンリー・ダーガーと言う人が過去にいた。この人についても、過去にブログで書いた事ある。
この人は、生涯において、誰からも認められず、気にもかけられないまま、人生を終えたんだけど、その間、誰に見せるわけでもなくズッと、一人で小説を書き続けていた。
何と1万5千ページ。これは世界最長の長編小説になるらしい。
そこまでの情熱を傾けつつ、それでも、世界からは恐ろしいほどに無視され続けたこの人の人生。特に、その最後の方なんかが、物凄く美しく感じる。
お分かりいただけるだろうか。
この感覚を、圧倒的なセンスで表現した作家と言えば、間違いなく江戸川乱歩だと思う。
何度読んでも、泣いてしまう名作「蟲」に出てくる正木愛三も、オレの思う最も美しい人の一人。
自分で、この感じを最もうまく表現できたと思ってるのは、5年くらい前に作った「王道軽傷」ってアルバムに入っている「おもちゃはおもちゃ箱へ」と言う曲。
若い頃、自分の将来のことなど考えずに、ただただご主人様の言われるままに、肉体を改造され続けたM女奴隷が、年老いて、ご主人様を亡くしたあと、絶望しつつも、自分の存在価値を問い続けるとかそんな感じのお話し。
思いついたときは、鳥肌が立ったけど、ある程度満足できる形にするまでに1年近くかかり、結局、「王道軽傷」収録の曲の中でも最も難産となったけれども、その分、今聴いても、素晴らしいなと思う。いや、まぢで。
何でこんな話をしたかと言うと、「王道軽傷」以降、まともに曲作りしてなかったけど、今、製作中のアルバム「不良債権」で久々に、曲をたくさん作った。
となると、このオレの思う美しい情景を表現したものも一つは作りたいなと。そう思うわけでございますよ。
タイトルは、今回作った曲の中で一番最初に出来上がった。「五木振男の人生」。
内容も大体は決まってた。
でも、お約束とでも言うか、そこから先がかなり時間がかかった。
その歌詞とメロディー部分、全体の構成が今日出来上がったということなんだよ。ほかの曲は全部、デモまで出来上がったる言うのに。
やっぱりこうなったか。という感じ。
もちろん曲として全然形を成してないので、まだ何とも言えないけれども、歌詞自体は、「おもちゃはおもちゃ箱へ」に匹敵するくらい良いものが出来たと思ってる。
構成もこれまであったようで、無かったようで、やっぱりあったような感じになるだろう。
10分近い大曲になりそうな気がする。(歌部分だけ仮に撮った奴でも5分近くあったし)
「不良債権」収録予定の11曲の中で一番お気に入りになるだろうと、今から期待しているので、ぜひ出来上がった暁には、聴いてもらいたいです。
これはスゴイ自信作が出来たよ。うむうむ。
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