2021年1月17日 1:50 CAT :
       

「おっぱいを描く」と言う名のリハビリテーション

twitterの方では、ちらっと触れたけど、9月に「虐殺の恋文」を描いて以来、4カ月ぶりに短編を一つ描き上げる事が出来ました。

なんか、「オレは100%自己満足だけでマンガを描いてる」とかずっと思い込んでたけど、ここ最近のモチベーションは完全に誰かに読んでもらえてると言う部分に尽きる感じがしております。

その上ホント一言でもコメントとか頂ける。と言う事にたいして、本当にもう・・・どうしようもなくモチベーションが上がっておりますよ。おっさんは。

お陰様で、ここ数年、近年稀にみるなかなかのペースで色んなものを作りだしてる感じがする。

まぁ、そんなこんなで今年1発目の短編。

出来れば、年に数本は短編を書き続けたい。

短編って、長編と比べると構成とかで色々頭使うんだけど、やっぱり描くの楽しいんだよね。

その上、読んでいただけてコメントいただけたりした日には・・・って、もうしつこいな。

さてさて。

結構前からどうしても読んでみたいマンガがあった。

「さくらの唄」って言う、古いマンガなんだけど、それがたまたま全巻手に入った。

こんなマンガね。

性描写と暴力描写がまぁまぁ多めなので、最終巻はR18指定を受けているそうで・・・(その最終巻が、プレミアも付いてなかなか手に入らないので、ずっと探してたんだよ)やっと読むことが出来たと言う感じ。

読んでみた結果、とてつもない衝撃を受けた。

それに合わせて、尋常じゃない創作意欲が湧いてくると言うか、衝動に突き動かされた。

もうこれは、実際手に取って読んだ人にしか分からないかもしれないけど、この漫画凄い心を揺さぶられるんだよ。まぢで。

個人的に、性描写とかをマンガではあんまり描かない。

なんて言うか、オレみたいなもんが、性描写を描こうなんておこがましいみたいな良く分からない気持ちが強くて・・・

ただその反面、この世の中にあるほぼ全ての事象は結局のところ性衝動に由来すると思ってたりもするんだよね。

(その辺の事を最近ぶちまけたこんな記事も書いたりもした ⇒ 「愛とか何かその辺の色んなものを取り戻せ」)

だから、歌詞であったり小説であったりでは、そう言う物語もたくさん描いてる。

単純に絵にすることに抵抗があったんだよ。ホント絵に対しては尋常じゃないコンプレックスがあるもので。あと、チョッと苦い思い出もあったりして・・・(この辺の詳細は、後で書くかもしれない・・・)

でも、「さくらの唄」を読んでそんな気持ちが全部吹き飛んだ。

描きたいものを全力で描くべきなんだ。みたいな良く分からない決意が、体の中から沸々と湧き出てくる実に不思議な感じ。

別に誰かに頼まれて描いてる訳じゃあない。

別にお金をもらって描いてる訳じゃあない。

頭をよぎったのは、これまで考えた中で、個人的に最も美しい情景を描写できたと思っているひとつの物語だった。

8年ほど前に製作したアルバム「王道軽傷」に収録した1曲の歌詞になった「おもちゃはおもちゃばこへ」と言う物語。

今、オレが描きたいと思う全ての衝動がこの物語にはあるように思った。

この物語は、性描写も残酷描写もある程度必須で、だからこそ、これまでずっと敬遠してきた。

でも、今なら描ける気がする。

そう思って、「さくらの唄」を読み終わってからホント1時間くらいで一気にネームを描き上げた。

年明けてからは「Gの世界」描いてる合間に時間を見つけて、コツコツを作画作業を進めてきた。

(↑)みたいな理由もあるので、作画は本当に時間かかってしまったんだよ。

多分、「G」1ページ分の労力で、1コマ描きあがるくらいの感じ。

ネームから換算すれば1ヶ月弱ほど。

やっと、完成しましたよ。

へっぽこなりに、今描ける一番きれいな絵で描けたとは思う。

久々に、本当にちゃんと原稿を描いたような気がしている。

出来上がった後は、いつもみたいに紙に印刷して、何度も何度も読み直した。

間違いなく面白いと思う。

あまりにも嬉しくて、部屋の中をグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグル回りながら読み直してたので、目が回ってチョッと胃液が上がってきた。

本当に面白いと思う。

いや、これは面白いじゃねえか。

オレが自分で思うところの、日本人にとって最も美しく感じる情景として心の奥そこにある「もののあはれ」をこれでもかと表現できたと言う感じだ。

好き嫌いはあるだろうから、受け付けない人は本当に受け付けないと思う。

別にそれは気にしない。

オレにとって最も素敵なラブストーリーになったと思うんだ。

人生において、最も美しいと思う物語がある。

小説で言うのであれば、江戸川乱歩の「蟲」(もしくは「芋虫」)。

マンガで言うのであれば、日野日出志先生の「臓六の奇病」(もしくは「白い世界」)。

音楽で言うのであれば、筋肉少女帯の「サボテンとバントライン」(もしくは、犬神サアカス團の「サーカスの人魚」)。

この辺りになるんだろうか。

あまりにも美しすぎる、その目くるめく情景に、オレも本当に少しだけでも近づけたなら、これ以上嬉しい事はないんだけどな。

今回は、一生懸命絵を描いたからと言うか、ページ数が少ないからと言うか、扉絵もカラーで描いてみまして・・・

こんな感じ。

乳首の色塗ってる時とか、これまで感じた事のない不思議な気持ちになったもんだ。

思ってたよりちゃんと描けた気がするんだけどなぁ~

いやぁ、年明けから実に面白かったと思う。まぢで。まぢで。

来週からは、またこれまで通り、「G」の続きを描いていくけど、なんか少しだけ大人になれたような気がするんだ。あたい。

学生時代。

一度、全裸の女を漫画に出そうとして挑戦したことを思い出す。

「Marionette」と言うマンガで、prot1と言う人口生命体の少女が、ユニオンと言う会社のラームアイと言う人から逃亡してくるところ。

研究所から全裸で逃げてきて、主人公の唯の前で倒れ込んだシーンだ。

いまでも、めっちゃ覚えてる。

その絵を描いてるとき、(なんにでもムラムラする思春期真っただ中だったけど)自分の絵になんか興奮してオナニーしたんだよな。

してる最中は「オレはついに、自分の絵でオナニーできるようになった」と、良く分からない嬉しさがあったけど、逝ったあとの賢者タイムに、物凄く悲しくて、情けなくなった。

あれ以来だよ。

あれ以来、漫画で性描写を描くのに抵抗が出てきたんだよ。

今回、この短編を描くことで、そのトラウマは払拭できたような気がする。

そうか。

これ、無意識のリハビリだったんだな。

さすがに今回は自分の絵でオナニーしなかったけど、リハビリだったんだ(思春期真っただ中と、嫁も子どももいるおっさんを同一線上に置くのもどうかとは思うけれども)。

まぁ、そんな感じで、今は、完成品読みながら最終の微調整してる。

多分、来週頭月曜日に「G」の定期更新と同じタイミング位でアップできるはず。

チラッとでも見ていただければ、何よりでございます。

コメントでも・・・いや、何でもないです。

今回については、なんか「ここまで読んでいただいて、ありがとうございました」と言いたくなりました。

それでは、皆様。

おやすみなさい。

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